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神戸製鋼不正 「日本製」の信頼揺るがす

 日産自動車の無資格検査に続き、またも日本の大手製造業での不正発覚である。

 神戸製鋼所が、航空機や自動車などに使うアルミや銅製品の一部で、納入先が求める強度や寸法などの仕様を満たしていないのに、適合しているかのようにデータを書き換え、出荷していたことが分かった。

 品質を偽装したアルミや銅製品は鉄道や防衛産業なども含め幅広い分野で使用され、納入先は約200社に達するという。さらに、検査データの不正は鉄粉や液晶画面材料にも及び、グループ全体に拡大してきた。

 品質管理はものづくりの根幹であり、高品質を旗印にしてきた日本の製造業の信頼を揺るがす大問題である。神鋼は、徹底した調査で不正の全容を解明するとともに、顧客企業との安全確認作業を急ぐ必要がある。

 神鋼は鉄鋼では新日鉄住金、JFEスチールに次ぐ国内3位、アルミではUACJに次ぐ国内2位のメーカーだ。

 今回のデータ改ざんは社内調査で発覚した。10年前から管理職も含め複数拠点の社員が関与していたという。背景には「納期を守り、生産目標を達成するプレッシャーがあった」としている。

 深刻なのは、社内に不正を容認する暗黙の了解があり、黙認が常態化していたことだ。また、顧客の軽量化ニーズで、アルミ部材の生産に追われているとはいえ、顧客に対し製品仕様に合わない不適合製品を供給するのは契約違反であり、メーカーとしての誇りを欠く恥ずべき行為である。

 神鋼グループでは、昨年6月に判明したばね用鋼線の強度データの改ざんをはじめ、2006年以降、データの偽装や改ざんの発覚はこれで4度目だ。倫理観やプロ意識はどこへいったのか。

 同社は現在、不正に関する調査を継続中で、1カ月以内に原因と対策を公表するという。病巣を突き止め、品質軽視を根底から改めなければ、顧客からも社会からも見放されると覚悟すべきだ。


=2017/10/13付 西日本新聞朝刊=

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