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沖縄基地問題 本土も自分の争点として

 ■2017衆院選■

 米軍がまた沖縄で重大な事故を起こした。

 11日夕、沖縄本島北部を訓練飛行していた米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)配備の大型ヘリコプターが東村高江の民間地に緊急着陸し、炎上した。民家からわずか約300メートルの地点だった。

 沖縄では2004年にも米軍ヘリが沖縄国際大の構内に墜落、炎上する事故が発生している。今回の事故機はその後継機だ。昨年12月には名護市沖に米軍のオスプレイが不時着、大破した。

 相次ぐ事故は、米軍基地が過度に集中し、住民が日常的に米軍による事件や事故の危険にさらされている沖縄の現状を、改めて浮き彫りにしたといえる。

 沖縄では、今回の総選挙においても「米軍基地負担をどうするか」が主要争点になっている。中でも普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題は最重要課題だ。

 前回総選挙では、辺野古移設を容認する自民党候補と、「県内移設では負担軽減にならない」として反対する野党・無所属候補が激突し、4小選挙区全てで反対派が勝利した。これで沖縄の「辺野古移設反対」の民意は明確になったが、安倍晋三政権はその後も辺野古移設を強引に進めている。

 今回も4小選挙区とも前回争った候補がそのまま出馬し、ほぼ同じ対決構図で激戦が展開されている。結果は来年に予定される知事選にも大きな影響を与えそうだ。

 ただ、米軍基地を巡る論争は沖縄の「地域課題」の様相となり、全国的な論戦の主要テーマには位置付けられていないのが現状だ。

 朝鮮半島情勢の緊迫を受け、安全保障に対する有権者の関心は高まっている。日本の安全保障の基軸である日米同盟を下支えしているのが沖縄だ。むしろ今こそ、各党は沖縄の基地負担問題について正面から論じるべきではないか。地域限定課題などではないのだ。

 本土に住む私たちも、投票までに一度、想像してみたい。「もし自分が沖縄県民だったら」と。


=2017/10/13付 西日本新聞朝刊=

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