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外国人技能実習 一掃したい国際的な悪評

 外国人技能実習適正化法が今月から施行され、実習生を受け入れる事業所などに対する監督を強化する新たな制度が始まった。

 途上国の人々が日本で働きながら技能を学ぶ実習期間には、労働関連法が適用される。ところが、違法な長時間勤務や賃金・残業代の未払いが後を絶たない。受け入れ事業所が失踪を防ぐためにパスポートを取り上げるといった人権侵害も多発している。

 監督・指導の実効性を高め、国際的な悪評を一掃したい。

 新たな制度の中核を担うのは、新設された認可法人「外国人技能実習機構」である。

 受け入れ事業所などは実習計画を作成し、機構が適正かどうか審査し、認定する。事業所に加え、受け入れ窓口となる事業協同組合などの監理団体に、現状報告を求め、実地に検査できる。

 母国語相談などで、実習生に対する保護や支援を強化することも機構の役割である。脅しや暴力で実習を強制するような人権侵害には罰則が設けられた。

 ただし機構の事務所・支所は福岡、熊本を含む全国13カ所しかない。25万人もの実習生に対して、きめ細かな支援が行えるのか。態勢の拡充も検討すべきだろう。

 新制度への移行に伴い、受け入れ対象職種に、「介護」が追加された。初の対人サービスとなる。一定の日本語能力が条件とはいえ、介護の質の低下を懸念する声もある。利用者に不安を与えないよう、事業者には事前研修の充実などの配慮を求めたい。

 政府は単純労働の外国人受け入れを認めていない。一方で、途上国から「安価な労働者」を求める手段として技能実習制度が使われている側面もある。

 本紙の一連のキャンペーン報道「新 移民時代」でも、その実態が浮き彫りとなった。

 製造業や農林水産業を中心に人手不足が深刻化している。少子高齢化で労働力人口が減る時代に、働き手をどう確保していくか。国民的な議論が必要なテーマであることは間違いない。


=2017/11/10付 西日本新聞朝刊=

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