近年、愛玩動物の中で支持率が急上昇したのは猫…

 近年、愛玩動物の中で支持率が急上昇したのは猫。犬とは違った野性味や愛らしさ、飼育のしやすさなどが魅力のようだ。映画、書籍、グッズなど猫ファン向け商品が売り上げを伸ばす現象は「ネコノミクス」ともいわれる

▼お株を奪われたのは安倍晋三首相。急落した支持率の回復に向け、近く内閣改造・自民党役員人事に踏み切るという。そこで忠告。政治と「猫」は一線を画すべし

▼自分の気に入った政治家を“猫かわいがり”するのは禁物。失態を演じた閣僚らにはけじめを。永田町の面々がポスト欲しさで首相にこびる“猫なで声”にも要注意。彼らの資質を見極めることが肝要だ

▼功を焦って矢継ぎ早にキャッチフレーズを掲げる“猫の目改革”は底が知れた。政権の非を他者に転嫁して国民の関心をそらす“猫だまし”のような手も、もはや通用しまい

▼皿なめた猫が科(とが)を負う-。こんな格言がある。皿に載った魚を失敬した猫が逃げた後、残った汁をなめていた別の猫が人に見つかってとっちめられる。肝心の主犯や黒幕は往々にして事件の陰に隠れてしまうという例え。そんな不条理が国政でまかり通ってはなるまい

▼皿といえば、この数字も直視すべし。最近の世論調査では与野党ともに政党支持率が低迷し、無党派層が5割近くに上る。政治刷新への1票の「受け皿」がないことの証し。飼い主ならぬ国民から見限られた政治も哀れである。


=2017/07/16付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]