9月11日は「公衆電話の日」だった…

 9月11日は「公衆電話の日」だった。1900年のこの日、日本初の公衆電話が新橋と上野の駅に設置されたことにちなむ。当時は交換手を呼び出し、お金を入れてから相手につないでもらっていた

▼かつては至る所にあった公衆電話。90年ごろには、全国に80万台以上置かれていた。よくお世話になった。外出前は財布に10円玉があるか確かめるのが習慣だった。テレホンカードを手にしたときは、便利なものだと感心した

▼携帯電話の普及で公衆電話は急速に減った。ことし3月末は約16万1千台に。街で使っている人をめったに見掛けない。使い方が分からないという子も多いという

▼それでもなくならないのは、一定の距離ごとに設置が義務付けられているからだ。携帯電話を持たない人にとっては、今も欠かせない公共サービスである

▼近年は、災害に強い通信手段としての役割が見直されている。大規模な災害などが起きて、携帯電話が通じにくく、メールなども使えなくなっても、公衆電話は「災害時優先電話」として活躍する。東日本大震災から、災害時は無料で通話できるようにもなった

▼久しぶりに公衆電話から家族の携帯に電話してみた。出ない。発信元が「非通知設定」と表示されたので、怪しい電話かと思ったそうだ。成り済まし詐欺などが横行しているだけに、疑われるのも仕方ないが、せっかくの公共サービス。何か工夫はないか。


=2017/09/14付 西日本新聞朝刊=

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