都会を離れて田園地帯にさしかかると、農家の軒下につるされた干し柿が目に留まる…

 都会を離れて田園地帯にさしかかると、農家の軒下につるされた干し柿が目に留まる。モノクロに沈む冬景色に浮かび上がるオレンジのカーテン。「柿のれん」という風流な呼び方も

▼丁寧に作られて甘さが凝縮した干し柿は絶品。ほんわかと懐かしい気持ちにしてくれる。柿は、甘みと食感を楽しめる甘柿がいいという人もいよう。地元では福岡県朝倉市の志波(しわ)地区で栽培される富有柿「志波柿」が有名だ。濃厚な味わいと鮮やかな柿色が人気で東京の料亭などからも引き合いがあるそうだ

▼柿だけでなく、イチゴやブドウ、梨などさまざまな果物に恵まれた朝倉地域。そのフルーツの里は7月、北部九州を襲った豪雨災害で甚大な被害を受けた。多くの人命が失われ、家屋や道路、田畑が流され、土砂に埋まった

▼生活再建、道路や農地の復旧に向けた取り組みが続いているが、美しい田園の姿を取り戻すには、お金と人手と時間がかかる。地域の柱である農業再建のために息長い支援ができないか。そんな思いから一つの試みが始まった

▼被災地“志縁”プロジェクト。朝倉市と同県東峰村の農産物や加工品を1万円で購入。柿、イチゴ、梨など季節の果物やジャムなど約3千円分を返礼品とし、残り7千円を農家支援の基金に充てるものだ

▼問い合わせはJA筑前あさくら=0946(23)8059。申込書は西日本新聞エリアセンターでも受け取れる。


=2017/12/06付 西日本新聞朝刊=

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