手のひらに収まるスマホ一つでできること…

 手のひらに収まるスマホ一つでできること。ありとあらゆる情報の検索、通話、メール、写真、動画、ゲーム、地図、買い物、銀行取引…。少し前には想像もしなかった便利な世の中になった

▼インターネットの普及より20年も早く、こうした情報化社会の到来を見通した人がいた。2年前に死去した米国の未来学者アルビン・トフラー氏。今月4日が生誕90年だった。1980年に出版され、ベストセラーとなった著書「第三の波」を学生時代に夢中で読んだ覚えがある

▼文明の転換となる変革の波。トフラー氏は、第一の波を農業革命、第二の波を産業革命とし、第三の波として情報革命が起きると予測した。情報化は脱工業化をもたらし、働き方や暮らし方を大きく変える、と

▼情報革命の進展はとどまるところを知らぬ。トヨタとソフトバンクが提携を発表。「100年に一度」の大変革期を見据えたという。自動車とITの両雄が手を取って生み出すのは自動運転の車か

▼人工知能(AI)搭載の賢い家電も身近に。勝手に働く掃除機も、話し相手になるロボットも、もう珍しくない。私たちは既に第三の波にどっぷり漬かっている

▼トフラー氏は、情報革命によって工場や事務所で働く必要はなくなり「家庭が仕事場になる」とも。AIが人知を超え人が仕事を奪われるのでは、という懸念も現実味を増す。大波の先にはどんな世の中が待っていよう。

=2018/10/11付 西日本新聞朝刊=

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