少子高齢化が進む中で、あえて「子ども」を減らし「大人」を増やす-…

 少子高齢化が進む中で、あえて「子ども」を減らし「大人」を増やす-。いわば苦肉の策でもある。狙い通りにいくのか。そろそろ3年先のことが気になる

▼成人年齢を18歳に引き下げる改正民法(2022年4月1日施行)。18、19歳を成年に組み入れ、自分の意思で結婚、起業、諸契約などができるようにする。政府は「若年層の社会参画を促進し、新たな活力を生み出したい」という

▼ただし10代であっても、今度は自己責任の世界。その重圧も背負う。法知識や社会経験が乏しい“未熟な大人”は悪徳商法の標的になりかねない。社会参画といっても学歴偏重の世の中。受験競争は続くだろうし、ほかにも不安は多い

▼22年度は18~20歳が同時に成人式を迎える。形式や会場をどう見直すか。高校では受験指導と成人教育の両方を求められる。教師は大変だ。大学入試制度はころころと変わり21年には新テストも始まる

▼入試と成人式が重なれば親も頭が痛い。受験費用に加え晴れ着代などの工面を迫られる。今秋の消費税率引き上げで家計は苦しくなるのに…

▼成人の日(14日)が近い。今年の新成人は125万人。昨年よりやや増えたものの200万人超が続いた往時には程遠い。けれども若者に罪はない。彼らを自立に駆り立てる法改正だけで活力は生まれるのか、ほかにやるべき事はないのか。“今の大人たち”がさらに知恵を絞らねばなるまい。

=2019/01/12付 西日本新聞朝刊=

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