クリントン大統領との日米首脳会談…

 クリントン大統領との日米首脳会談。「冒頭の挨拶(あいさつ)は英語で」と秘書が首相に会話術を授けた。「総理が『ハウ・アー・ユー(ご機嫌いかが)』と問えば、大統領は『元気です。総理は?』と返してきます。そうしたら『ミー・トゥ(私もだよ)』とお答えください」

▼緊張し過ぎた首相。「フー・アー・ユー(あんた誰)?」と言ってしまった。絶句する大統領。否、これは冗談できたのだと思いしゃれで返した。大統領「ぼくはヒラリーの亭主だよ」首相「ミー・トゥ」

▼こんな小噺(こばなし)を持ちネタにするのは落語家の三遊亭歌之介さん。文字で読むよりじかに聞いた方が百万倍も面白い。鹿児島県出身とあって、地方色全開で客席を爆笑に包み込む

▼今月21日、先代の名跡を継ぎ四代目の三遊亭円歌を襲名する。「私の後援会長は近所の豆腐屋さんで世界一の金持ちなんです。1日の売り上げ7ちょう!」。そんな高額支援は無理だが、九州出身の師匠を私たちも応援していきたい

▼笑いの陰に苦労もあった。小学1年のとき両親が離婚。母親は幼い子ども3人を残して大阪の紡績工場へ働きに出た。たまに届く写真。母の頭は綿をかぶり真っ白になっていた

▼鹿児島に戻ってくるのは子どもの卒業式か、親戚に不幸があったときだけ。「だから年取ったおじさん、おばさんを見ると…。なかなか死なないもんなんです」。体験を語る演目は笑わせて、泣かせる。

=2019/03/18付 西日本新聞朝刊=

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