自民党本部は現職・小川氏寄りか 世論調査実施し判断へ 福岡県知事選、構図なお不透明

 福岡県知事選で、自民党県連は29日、推薦候補に元厚労官僚の武内和久氏を選んだ。既に現職の小川洋知事も出馬表明しており、選挙戦は保守分裂含みの様相を呈する。ただ、党本部は小川氏支援に傾いているとされ、県連の推薦申請に首を縦に振らない可能性がある。県連内にも保守分裂を懸念する声がくすぶっており、選挙戦の構図はなお不透明だ。

 「福岡のため官僚時代や民間、国内外で積んだ経験を注ぎ込みたい」。29日の選対委後の記者会見で福祉充実などを訴えた武内氏。小川氏への対抗馬擁立を訴える麻生太郎副総理兼財務相と27日に都内で面談したことも明かし「『福岡のため汗をかいてほしい』と言われ、背中を押していただいた」と声を弾ませた。

 一方、県連の推薦決定を党本部が追認しない場合も出馬するかどうか、再三の質問に対しては「自民党の推薦をいただくため応募した。それ以上でも以下でもない」などと口ぶりは重くなった。

 武内氏が懸念するのは、小川氏と党本部の「近さ」だ。小川氏は既に自民党地元議員らを通じ、二階俊博幹事長から推薦の内諾を得ている。菅義偉官房長官からは16日に福岡入りした際、支援する考えを伝えられている。

 県連選対委員長の大家敏志参院議員は会見の質疑に割って入る形で「福岡のことは私が一任を受け、党本部選対副委員長という立場で(党本部と)調整がつかないことはない」と断言。県連の判断が尊重されると強調した。

 ただ、党選対幹部によると、年明けに県連の推薦申請を受け取った上で、小川氏らも対象に加えて福岡県内で世論調査を実施し、その結果を見て判断する方針という。

 2016年の衆院福岡6区補選では保守分裂選挙の末、麻生氏や県連が推した候補が大敗した。候補者を絞った28日の選対委では複数の県議から懸念の声が上がったという。「県連の推薦を党本部は本当に追認するのか。6区補選の二の舞いだけは避けなければならない」

=2018/12/30付 西日本新聞朝刊=

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