農政連が小川氏推薦 福岡知事選、自民党と一線画す

 福岡県農政連は1日、県知事選(4月7日投開票)の対応について協議し、3選を目指し出馬表明した現職の小川洋氏(69)の推薦を決めた。自民党が元厚生労働官僚の新人武内和久氏(47)の推薦を決める中、自民の有力な支援団体である農政連が異なる候補予定者を推薦するのは極めて異例。また、立憲民主党県連は1日、県民の幅広い支持を目指すとして小川氏が推薦願を撤回したことを受け、小川氏に党推薦を取り下げる方針を伝えた。

 農政連執行部などによると、福岡市であった選対会議には県内20支部の関係者が出席。小川氏と武内氏の推薦願について協議し、小川氏のこれまでの農業施策など、実績を評価し推薦を決めた。武内氏の党推薦を主導した麻生太郎副総理兼財務相の地元である衆院福岡8区内の支部を中心に「麻生氏のこれまでの努力を裏切るのか」「自民との間にすきま風が吹く」など異論も出たが、最終的に満場一致でまとまったという。

 農政連の八尋義文委員長は会合後、記者団に「県の農業予算は増えている。ブランド推進や災害復旧も迅速だった」と小川氏推薦の理由を説明。自民分裂選挙となっている背景に麻生氏と小川氏の確執があることを念頭に「知事選は先生(議員)たちの選挙ではない。県民の選挙で私たちの独自候補を立てようとなった」と述べた。農政連幹部は取材に「組織に溝を残さないためにも、支部によって武内氏を支援しても黙認するだろう」と話した。

 一方、立民県連代表の山内康一衆院議員らは同日、同市内で小川氏と面談。面談後に記者会見した山内氏によると、小川氏から「幅広い県民の支持を得て選挙戦に臨みたい」と党推薦取り下げを要請されたという。山内氏は「小川氏の姿勢は理解でき、異論はない。県民として応援したい」と述べた。近く県連で取り下げを決め、党本部が正式決定する。

 小川氏は、推薦から漏れた自民を除いた県内の主要政党に対する推薦願も撤回。福岡市内で記者団に「県民の幅広い支持を得るためにこういう判断に至った」と述べた。

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公明の知事選対応「状況見極め判断」 山口代表

 公明党の山口那津男代表は1日、4月の福岡県知事選が自民党分裂選挙になったことについて、「これから選挙の状況を見極めて、県本部の意見などを聞きながら党本部としての対応を考えたい」と述べた。国会内で記者団に語った。

 党の対応を決める時期については「選挙前の状況を見極めるしかない。候補者の政策や実績、人柄などあらゆる面で総合的に検討した上で対応を決める」と述べた。これまで保守分裂選挙では自主投票とするケースが多いが、「一般論として、その後の地域の政治を進めるに当たっての配慮を重視してきた」と述べた。

 公明党県本部に推薦願を提出しているのは、自民党が推薦した元厚生労働官僚の武内和久氏と、九州大教授の谷口博文氏。自民党の一部国会議員が支援する現職の小川洋氏は1日に取り下げた。

=2019/02/02付 西日本新聞朝刊=

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