統一地方選、県内で13選挙

写真を見る
写真を見る

 4年に1度の統一地方選が迫ってきた。県内では県議選のほか4市町長選、8市町議選がある。第1ラウンドの県議選は3月29日告示、4月7日投開票。第2ラウンドは4月21日に投開票される。地域の未来を見据えて1票を投じたい。

 少子高齢化に加え、若者の県外流出による人口減が最大の課題。昨年10月1日現在の人口は133万9438人で、前回選挙があった2015年から3万7千人減少した。流出を食い止めるには、観光をはじめとする産業の活性化、雇用の拡大が求められる。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致、石木ダム建設など賛否が割れるテーマにも注目が集まる。

 統一選以外では6月に島原市議選、夏には参院選がある。大村市、時津町の首長選も予定されている。

   ◇    ◇

<県議選>定数46に60人出馬予定 大村、西彼杵は激戦模様

 県議選は16選挙区(定数46)に現職、新人、元職を合わせて約60人が出馬を予定する。政党別の公認は自民32人、立憲民主2人、国民民主5人、公明3人、共産2人、社民2人と続く。夏の参院選で自民現職に対抗するため候補の一本化を模索する野党にとっては、各地での浸透力を計る試金石となりそうだ。

 選挙区別では長崎市区や佐世保市・北松浦郡区など9選挙区で選挙戦となる見通し。激戦が見込まれるのは定数2の西彼杵郡区。自民現職のほか自民系新人2人、国民新人の計4人が立候補を予定する。このほか定数3の大村市区では自民の現職2人と新人に加え、立民新人、無所属現職の5人が出馬の方向だ。

 一方、人口が少ない地域を中心に議員のなり手不足が深刻で、定数2の南島原市区は自民現職1人しか出馬を表明していない。定数割れの恐れもあり、地元では「地域の声が届きにくくなる」など懸念の声が上がる。平戸市区や壱岐市区など7選挙区は無投票の公算が大きい。

   ◇    ◇

<佐世保市長選>4選目指す現職 問われる経済活性化

 佐世保市長選は4期目を目指す現職の朝長則男氏(69)だけが立候補を表明し、自民党と公明党に推薦を求めている。

 朝長氏は元自民党県議。2007年に元市助役ら2人を破って初当選。11年は大差で新人を退け、前回は無投票で3選を決めた。

 朝長氏は4期目に向け、雇用の多様化を重視する。ハウステンボスへの統合型リゾート施設(IR)の誘致もその一環。高速道路整備や国際クルーズ船寄港にも力を入れる。

 人口減少を背景にした地場経済の活性化は市政の重点課題。業績が黒字でも、人手不足で経営に苦しんでいる中小企業もある。

 川棚町に計画中の石木ダムは反対が根強く、裁判で係争中。昨年は夏の少雨で10年ぶりに渇水対策本部を設置した。市内のダムは老朽化し、長年の懸案である水資源確保への道筋はついていない。

   ◇    ◇

<長崎市長選>8年ぶり選挙戦 巨大開発巡り論戦へ

 長崎市長選は、現職の田上富久氏(62)が4期目を目指して立候補を表明。県議の高比良元氏(66)と長崎市議の橋本剛氏(49)も出馬を表明しているほか、反現職の元市議らに候補擁立の動きがあり、8年ぶりの選挙戦となる見通し。

 無風だった前回と一転、多くが市長選に名乗り出る背景には、田上氏が「100年に1度」と表現する巨大な再開発への「反発」がある。

 2022年度の九州新幹線西九州(長崎)ルートの開業を見据え、JR長崎駅西側では大型コンベンション(MICE)複合施設の建設が始まる。市公会堂跡地には19階建ての新市庁舎が建つ計画。事業費は計473億円。反対する市民が住民投票を求める動きが相次ぎ、市側の説明不足を指摘する声もある。MICE事業について高比良氏は凍結・見直し、橋本氏は再考を訴える。

   ◇    ◇

<小値賀町長選>現職の動向焦点 1、2次産業の充実など争点

 選挙構図は固まっていない。新人で元町職員の西村久之氏(61)が立候補を表明したのに対し、現職で2期目の西浩三氏(73)は態度を明らかにしていない。西氏は7日の取材に「検討中」と答え、1月中に集約する地方創生の住民アンケートを踏まえて結論を出す考えを示した。

 人口は県内の市町で最少の約2500人。交流人口を増やすため、島ならではの民泊や漁業体験をPR。「野崎島の集落跡」の世界文化遺産登録で弾みをつけたいところだ。経済を下支えする1次、2次産業の充実も課題。

   ◇    ◇

<東彼杵町長選>16年ぶり選挙戦か まちづくりなど振興策が課題に

 3回連続で無投票となっている東彼杵町長選は、2期目の現職渡辺悟氏(70)を含め、まだ立候補の表明はない。ただ、渡辺氏は「やり残したことがある」と周囲に出馬への意欲を示しているほか、「無投票阻止」を訴える町議も立候補を模索している。

 町の人口(昨年12月末現在)は県内21市町で2番目に少ない7983人。2003年以来16年ぶりの選挙戦となった場合、同日程の町議選と合わせて、人口減少対策や、そのぎ茶などのブランド農産物を生かしたまちづくりなどが争点になりそうだ。

=2019/01/13付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]