無投票割合2番目の高さか 県議選告示まで1カ月 県選管、低投票率を懸念

写真を見る

 3月29日告示、4月7日投開票の県議選まで1カ月となった。16選挙区(定数46)に前回の60人を上回る62人(現職38人、元職3人、新人21人)が立候補を予定し、政党別では自民党33人、立憲民主党2人、国民民主党5人、公明党3人、共産党3人、社民党2人、無所属14人という状況。定数1の対馬市区は4人の出馬表明で注目を集める一方、7選挙区で無投票の見通しで、選挙で信任を得ることなく議員となる割合は過去2番目の高さになりそう。女性の候補予定数8人は最も多いが、比率は低い。県選管は過去最低の投票率だった前回の50・89%を上回らせようと懸命だ。

 無投票が予想されるのは平戸、壱岐、西海、雲仙、南島原市区と、東彼杵、南松浦郡区で計9人。県議の総定数に占める割合は19・56%となる見通しで、過去最高だった1995年の21・15%に迫る。

 無投票だと楽そうだが、大変さもあるという。平戸の西川克己県議は「確かに楽な面もあるが選挙の勘は鈍る。自分の得票数が分からないのも心配だ」と打ち明ける。所属する自民の支持層以外にも声を掛けるよう意識しているが、どれほど有権者に支持されているのか分からない戸惑いがあるようだ。無投票が見込まれる他の県議も「支持は肌で感じるしかない」。当選決定後は、同じ党の候補の応援に駆け付けなければならず「みなさんが思うより大変」と付け加えた。費用は自腹らしい。

   ◇   ◇

 前回、過去最低を刻んだデータもある。有権者の関心、政治への期待や信頼度を示す投票率50・89%がそれ。終戦6年後の第2回県議選の85・61%をピークに下がり、1999年には65・92%とわずかに回復したが、その後は下降の一途をたどる。県選管の担当は「有権者が関心を持つかどうかは、その時々の政治情勢が強く影響する」とは言うものの、天候などにも左右されるため分析も対策も容易ではない。それでも投票率アップの使命を帯びる県選管。選挙権を得て初の県議選に臨む高校生をターゲットに選挙制度のレクチャーを重ねるほか、今回初めて県内の企業約300社と全大学に啓発チラシを送付、4月から新入社員や新入生に配ってもらう作戦だ。

 投票率は無投票当選と相関関係にある。前々回、4人が出馬した対馬の投票率は県内トップの76・35%。今回も現職と新人の計4人が名乗りを上げ、現時点での4倍の倍率は最難関。島内では早くも当選者を占う声が飛び交うなど盛り上がりを見せ、40代男性は「どこに行っても選挙の話で持ちきり」と話す。

 こうした状況は県選管には理想的かもしれないが、立候補を予定する新人は「関心が高まるのはいいことに違いない。でも当事者には大変」とこぼす。

   ◇   ◇

 女性議員の少なさはかねて問題になっている。

 政府は2003年に議員や企業の課長級以上などを「指導的地位」とした上で、女性が3割を占めるようにするとの数値目標を策定。昨年5月成立の「政治分野の男女共同参画推進法」は、議員選挙の候補者の男女比について「できる限り均等となることを目指す」とした。

 だが足元を見ると、現職県議の女性比率は8・88%にすぎず、今回出馬を予定する8人全員が当選しても17・39%にとどまる。4期目を目指す山田朋子県議は「女性ならではの視点を反映させるため、一定の人数は必要」と訴える。

=2019/03/01付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]