【検証 佐世保・朝長市政】(中)子育て環境・高齢者福祉

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学童保育使いやすいか

<安心して子育てができる環境づくりを推進する>

 佐世保市の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)は全国平均よりも高く、最近5年間は1・82~1・68で推移している。

 市は2015年から、子育ての相談を受ける「保育コンシェルジュ」の職員を市役所に配置。絵本の貸し出しを通じて母親のネットワークを広げるNPO法人に奨励金を支給するなど、民間の子育て活動も支援している。

 子育てをしている保護者を対象にした17年の市の意識調査によると、「佐世保市が子どもを育てやすい街に近づいている」「どちらかと言えば近づいている」と回答したのは合わせて55・6%だった。

 一方、小学生の子どもを持つ保護者からは放課後児童クラブ(学童保育)への不満が漏れる。市内68カ所で2373人の児童が利用しているが、昨年5月時点で19人の待機者がいた。希望しても入れない児童がいる。

 市内の借家で放課後児童クラブを運営している女性は「保育料の高さ」を指摘する。市が要項で定めた放課後児童クラブの保育料は基本1カ月1万円。「子どもが複数いる家庭は金銭的な負担が大きく、預けにくい。潜在的な待機児童もいる」と話す。

 子どもを預ける環境は十分か。今月の市議会では、議員が「一つ一つのクラブの指導や検査が行き届いていない」と市の管理態勢にも課題を投げ掛けた。

満足度23%移動に悩み

<高齢の方、障がいのある方が安心して安全に暮らせる福祉政策を推進する>

 佐世保市の人口が減少する中で高齢者、特に75歳以上の後期高齢者の割合は高まる一方だ。

 市内の特別養護老人ホームの入所待機者は、2015年751人、16年443人、17年538人。市によると、施設数は不足していないが、人手不足を訴える施設がある。市は17年度から高齢者の生活支援コーディネーターを21人配置。住み慣れた場所で介護や医療が受けられる地域包括ケアの推進に取り組む。

 90代の母親を車で買い物に連れて行く相浦地区の60代男性は「高齢者の買い物難が深刻になりそうだ」と実感する。

 買い物や通院などの移動手段に悩む高齢者が増える中、市営バスが3月23日で運行を終える。路線バスは西肥自動車に集約し、市100%出資のさせぼバスが一部の運行を受託する。運行本数は15年4月と比べ、西肥自動車との競合区間で27・5%減、非競合区間で17・6%減となる。

 市は公共交通が不便な地域に、予約制乗り合いタクシーを導入している。

 市が18年の市民意識調査で「今後のまちづくりで特に重要な分野」(複数回答)を聞いたところ、37項目で最も回答率が高かったのは高齢者福祉の38・2%。現在の高齢者福祉に対する満足度は23・8%だった。

=2019/03/12付 西日本新聞朝刊=

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