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スー・チー氏「難民受け入れ」 ロヒンギャ迫害問題、初の演説

 【バンコク浜田耕治】ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャへの迫害問題を巡り、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相は19日、首都ネピドーで演説し、隣国バングラデシュに逃れたロヒンギャ難民の帰還を受け入れる方針を示した。国連などの調査受け入れも示唆した。

 ロヒンギャの武装集団と治安機関の戦闘が8月25日に始まって以来、スー・チー氏がこの問題で演説するのは初めて。国際社会の批判の高まりを意識し、約30分間の演説は英語で行われ、テレビ中継された。

 スー・チー氏は「全ての人権侵害と違法な暴力を非難する」と述べ、「国際的な調査を恐れない」と表明した。難民の帰還に向け「希望する人の身元確認手続きをいつでも開始する用意がある」と語った。

 一方、治安機関については「自制して行動するよう指示されている」と迫害を否定し「大半のイスラム教徒は(国内に)残った」と指摘。現政府は発足から1年半しかたっておらず「全ての課題を克服するには日が浅すぎる」と釈明した。

 ただ、ミャンマー政府にとってロヒンギャは「不法移民」のため、身元を立証する公的書類はなく確認は困難との指摘がある。実際に帰還が始まれば、国民の9割を占める仏教徒の反発を招く恐れもある。

 スー・チー氏は演説で、アナン元国連事務総長が委員長を務める諮問委員会の勧告を実行する考えを示した。勧告はロヒンギャの国籍を認めない国籍法の見直しなどを求めており、どこまで実行できるかが今後の焦点となりそうだ。

 武装集団と治安機関の戦闘が始まって以来、40万人以上のロヒンギャ住民がバングラデシュに逃れ、居住地域への焼き打ちも相次いだ。国連安全保障理事会が「深い憂慮」を表明するなど、ノーベル平和賞受賞者であるスー・チー氏への風当たりが強まっていた。

=2017/09/20付 西日本新聞朝刊=

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