トランプ氏の差別発言世界が批判 アフリカや中米へ「くそったれ国家」

 【ワシントン田中伸幸】トランプ米大統領が米国の移民制度に関する協議の場で、アフリカ諸国やカリブ海の島国ハイチを名指しして「くそったれ国家から、なぜ多くの人がここに来るのか」と侮辱する発言をしたと米メディアが伝え、トランプ氏に対する非難が12日、国内外で広がった。トランプ氏は同日、ツイッターで発言を否定したが、同じ協議中に白人の移民は歓迎するような発言をしたとも報じられ、白人至上の差別的な姿勢に対する批判も再燃している。

 移民受け入れの見直しはトランプ氏の最重要公約の一つで、トランプ氏は11日、ホワイトハウスで超党派の議員と移民制度の在り方を議論。その際、アフリカや中南米諸国から来る移民が多い現状に不満を示し、追い出すべきだとの考えを表明。その中で「くそったれ(shithole)」との単語を複数回使ったとされる。

 一方で「ノルウェーのような国」からの移民を多く受け入れるべきだとの発言もしたという。トランプ氏は10日にノルウェー首相と首脳会談をしていた。

 トランプ氏は昨年1月の大統領就任前から、メキシコなどからの移民を犯罪者扱いする発言を繰り返し、就任直後にはイスラム圏からの移民を規制する大統領令に署名。黒人を含む有色人種の移民受け入れに強硬な姿勢を示している。

 また、昨年夏に米南部で発生した白人至上主義者と反対派との衝突事件後には、自身の支持層と重なる白人至上主義者らを擁護するような発言をするなど、人種差別的な言動がたびたび問題視されていた。

 今回の協議中の発言を米メディアが出席議員の話として報じると、野党民主党だけでなく与党共和党の一部からもトランプ氏への批判が上がり、同党のライアン下院議長は「残念だ」と述べた。アフリカや中米諸国からもトランプ氏に謝罪を求める声が相次いだ。

 一方、白人至上主義団体などはネット上で「真実を語った」などと発信し、トランプ氏を評価した。

 トランプ氏は12日朝のツイッターで「民主党のでっち上げ」と発信するなど一連の発言を否定したが、その後は記者団の質問に一切答えなかった。

=2018/01/14付 西日本新聞朝刊=

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