米朝極秘会談、直前で中止に 北朝鮮が打診、一転撤回 五輪中の韓国で

 【ワシントン田中伸幸、ソウル曽山茂志】米国務省は20日(日本時間21日)、ペンス副大統領が平昌冬季五輪の開会式出席のため韓国を訪問した際、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キムヨジョン)党第1副部長らとの会談が計画されていたものの、会談直前に北朝鮮側が中止を申し入れ、実現しなかったと明らかにした。核・ミサイル開発を進める北朝鮮に対し軍事行動の可能性をにじませつつ、経済制裁など最大限の圧力をかけて核放棄を迫ると同時に、対話の道も探るトランプ政権の硬軟両にらみの姿勢が明確になった。

 米紙ワシントン・ポスト電子版によると、米朝会談は北朝鮮側が意欲を示し、対話による核問題解決を目指す韓国が仲介した。韓国大統領府の報道官は21日、記者団に「何も答えられない」と述べ、仲介について否定しなかった。

 ポスト紙によると、五輪開会式翌日の10日午後、ペンス氏と同じく訪韓中だった金与正氏、金永南(キムヨンナム)・最高人民会議常任委員長ら北朝鮮代表団がソウルの韓国大統領府で極秘会談する予定だったが、開始の2時間前になって北朝鮮側から中止の連絡があった。

 米国務省は同紙の報道後に声明を出し、会談が予定されていたことを認めた上で「ペンス氏は北朝鮮に違法な核・ミサイル計画を放棄するよう強く求める用意をしていた」と説明。ペンス氏の首席補佐官は声明で、北朝鮮側が中止を連絡してきた際、ペンス氏が会談前に厳しい内容の追加制裁を科すと発表したことや脱北者と面会したことに不快感を示したと明かした。

 五輪閉会式には、トランプ大統領の長女のイバンカ大統領補佐官が出席すると複数の米韓メディアが報じており、韓国側と改めて米朝対話について協議する可能性がある。

=2018/02/22付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]