米が対中制裁1300品目 追加関税案 中国も同額報復発表

 【北京・川原田健雄、ワシントン田中伸幸】米通商代表部(USTR)は3日、知的財産権の侵害を理由とした中国への制裁措置として、半導体など約1300品目に25%の追加関税を課す案を公表した。報復措置として中国は4日、米国から輸入する大豆など106品目に25%の追加関税を課すと発表。いずれも約500億ドル(約5兆3千億円)相当の品目が対象となり、世界1、2位の経済大国による「貿易戦争」の懸念が一段と高まっている。

 中国は米国の追加関税が不当だとして、世界貿易機関(WTO)に提訴したことも明らかにした。米中は制裁の発動までに対話を重ね、解決策を模索するとみられるが、報復合戦がエスカレートする事態になれば日本を含めた世界経済に悪影響を及ぼす恐れもある。

 米国による追加関税の対象候補は航空機や自動車、産業用ロボットなど。トランプ政権は5月下旬まで米企業などから意見を募った上で、対象品目を確定する方針。中国との交渉も踏まえ、トランプ氏が制裁発動の是非を判断する。

 中国による米国への報復措置は大豆や自動車などが対象。追加関税によって輸入価格が大幅に上昇し、中国の消費者に影響が及ぶ恐れもあるが、米国をけん制するため強硬策に踏み切った。実施日は米国の制裁発動状況をみて決める。

 トランプ氏は4日、ツイッターで、対中貿易が多額の赤字を抱えている現状について「過去の愚かな米政府の代表者たちが中国との貿易戦争に負けた結果だ。この状況が続くことは許されない」と述べ、制裁関税の正当性を強調した。

 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報電子版は社説で「米国の措置は苦しみとなって自身に跳ね返り、関税面と政治面のメリットはゼロになる」と指摘。北朝鮮の核・ミサイル問題への中国の協力にも影響が出る可能性を示唆した。

=2018/04/05付 西日本新聞朝刊=

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