タイの洞窟救出劇、衛星画像で日本も支援 救助隊に提供で国王から感謝状

 【バンコク浜田耕治】タイ北部の洞窟に閉じ込められた少年ら13人の救出作業では、日本の国際協力機構(JICA)タイ事務所の支援に対しても国王から感謝状が贈られた。JICAは、洞窟につながる地表の穴などからの救出準備も進めていたタイ当局を手助けするため、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携。現場上空を通過するJAXAの地球観測衛星「だいち2号」が詳細な地形の画像を撮影し、タイ側に無償提供していた。

 JICAタイ事務所の三宅繁輝次長によると、タイ当局は少年らに洞窟内を潜水させて救出する作戦と並行して、地表で別の穴や亀裂を探し、そこを掘って救出する準備も進めていた。しかし地表は樹木で覆われるなどしているため、穴を探す作業は難航した。

 そこで日本側は、過去に衛星が撮影した解像度の高い地図画像に、等高線や洞窟のルート予想図を書き加えて提供。さらに5日夜には現場上空を通過した「だいち2号」がレーダー電波の照射を行い、地形を詳細に撮影。穴などを見つけやすいように樹木を取り除いた画像の処理を行い、タイ当局に渡したという。

 JICAは排水や土木の専門家など延べ7人を現地に派遣。少年らは8~10日に外国人潜水士や海軍特殊部隊によって全員救出され、地表から救出する選択肢は採用されなかったが、三宅次長は「ニーズに合うよう改良を加えながら支援を行ったことが、評価されたと思う」と語った。

=2018/07/15付 西日本新聞朝刊=

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