米長官、来週4度目訪朝 正恩氏と会談予定なし

 【ワシントン田中伸幸】ポンペオ米国務長官は23日、北朝鮮を来週訪問すると発表した。今年3月から空席だった北朝鮮担当の特別代表に米自動車大手フォード・モーターのビーガン副社長を起用し、訪朝に同行する。停滞する北朝鮮の非核化交渉の打開へ向けて協議する意向だが、国務省のナウアート報道官は、今回の訪朝で金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談する予定はないと明らかにした。

 韓国紙の朝鮮日報は24日、外交筋の話として、ポンペオ氏が27日に訪朝することで米朝が合意したと報じた。聯合ニュースはポンペオ氏の訪朝後、28日に東京で日米韓外相会談を開催する方向で調整中と伝えた。

 ポンペオ氏の訪朝は今年4月以降、4回目。初回と2回目は正恩氏と会談したが、7月の前回は実現しなかった。

 非核化を求める米国に対し、北朝鮮は朝鮮戦争の終戦宣言を先決するよう求めており、隔たりは大きい。トランプ大統領は事態打開のため正恩氏との2回目の首脳会談に意欲を示しており、ポンペオ氏は今回の訪朝でその可能性を探るとみられる。米国内では9月の国連総会出席のため正恩氏が訪米し、トランプ氏と再会談するとの観測もあるが、再会談が実現しなければ対立が再び深刻化するとの懸念も広がっている。

 一方、北朝鮮特別代表については、他の外交問題も抱えるポンペオ氏が北朝鮮問題を取り仕切るのは無理があるとして、補充を求める意見が強かった。ビーガン氏はブッシュ(子)政権で国家安全保障会議(NSC)の上級職員として勤務し、フォードでは海外問題を担当した。トランプ政権は安保問題に精通し、国際経験も豊富とされるビーガン氏の起用で態勢の強化を図った格好だ。

 ビーガン氏は記者団に「問題は困難で、簡単には解決できないが、大統領がつくった機会を生かし、より平和な世界の実現のために尽くす」と述べた。

=2018/08/25付 西日本新聞朝刊=

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