ウイグル族拘束、国際社会に懸念広まる 中国は反発

 【北京・川原田健雄】中国によるウイグル族の拘束を巡っては、米国が人権侵害を理由に中国当局者への制裁を検討しているほか、カナダや欧州の駐中国大使が中国側に説明を求めるなど各国に懸念が広がっている。これに対し中国は「あくまでもテロ防止に向けた措置だ」と反発。米国が制裁に踏み切れば報復措置を取る構えを示している。

 トランプ米政権は、中国当局がウイグル族を不当に大量拘束しているとして中国高官らに対する制裁を検討中。米議会からも新疆ウイグル自治区の共産党トップ、陳全国・党委員会書記への制裁や、ウイグル問題担当の特別調整官の新設を求める声が出ている。

 ロイター通信によると、11月にはカナダが主導して英仏独や欧州連合(EU)など駐中国大使15人が連名で陳氏に宛てた書簡を作成。ウイグル族の処遇について説明するよう面会を求めたという。

 日本も10月下旬、訪中した安倍晋三首相が李克強首相に「国際社会が中国国内の人権状況を注視している」と言及し、ウイグル問題を念頭に懸念を伝えた。

 こうした動きに中国は反発を強めている。中国外務省の報道担当者は「一連の措置はテロ撲滅に必要なものだ。悪意や偏見を持って中国の内政に干渉するのなら断固拒絶する」と不快感を表明。中国の崔天凱駐米大使はロイター通信のインタビューで、米国が中国当局者に制裁を科せば「報復する必要がある」と述べ、米国をけん制した。

=2018/12/05付 西日本新聞朝刊=

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