中国・李首相、対米柔軟姿勢を強調 「共通利益大きい」 全人代閉幕

 【北京・川原田健雄】中国の第13期全国人民代表大会(全人代=国会)第2回会議は15日、2019年の経済成長率目標を6~6・5%に引き下げる政府活動報告などを採択し閉幕した。閉幕後に記者会見した李克強首相は貿易協議が続く米国との関係について「前進する流れは変わらない。共通の利益は立場の違いよりはるかに大きい」と述べ、来月にも取り沙汰される米中首脳会談を見据えて柔軟姿勢を強調した。

 政府活動報告に対する賛成票は投票総数の99・9%に当たる2945票に上り、反対は0票、棄権は3票にとどまった。大会では外国企業の技術を中国側へ強制的に移転させることを禁止する外商投資法も可決。反対・棄権は16票だった。

 一方、最高人民法院(最高裁)の活動報告は可決はしたものの、反対・棄権が223票と昨年より大幅増加。同法院の周強院長が巨額利権に絡む民事訴訟に不正に介入したとされる疑惑が影響したとみられる。

 李氏は記者会見で米国との貿易協議について「互いの利益となる成果が実現できるよう期待している」と言及。米国が求める知的財産権の保護については「関連法を改正し、知的財産権の侵害行為の逃げ道をなくしていく」と対策を強化する方針を訴えた。

 一方、米国が懸念を示している中国政府による中国企業を通じたスパイ活動について「中国のやり方ではない」と否定した。

 物別れとなった2月末の米朝首脳再会談については「接触しないより接触した方が良い。我慢強く積極的な要素をとらえて対話を進めるべきだ」と述べ、米朝による交渉を促した。

 締結交渉中の日中韓自由貿易協定(FTA)に関しては「世界で保護貿易主義が台頭する中、高い水準の協定ができれば3カ国のいずれにとってもプラスだ」と語った。

=2019/03/16付 西日本新聞朝刊=

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