三菱重工の資産も差し押さえ 挺身隊訴訟で韓国地裁決定

 【ソウル池田郷】韓国最高裁が三菱重工業に賠償を命じた元朝鮮女子勤労挺身(ていしん)隊訴訟について原告の支援団体は25日、中部の大田地裁が同社が韓国内に持つ資産の差し押さえを認める決定を出したことを明らかにした。決定は22日付。元朝鮮女子勤労挺身隊員や元徴用工の戦後補償訴訟判決を受け、日本企業の資産差し押さえが認められたのは、新日鉄住金に続いて2例目となる。

 大田地裁が差し押さえを認めた同社の資産は、商標権2件と特許権6件で、総額約8億ウォン(約7700万円)に相当するという。支援団体は「三菱重工が誠意ある態度を見せないならば、資産売却手続きを切れ目なく進める」と警告。原告側が資産の売却に踏み切れば、日本政府は対抗措置を取る可能性があり、日韓関係はさらに悪化しそうだ。

 韓国最高裁は昨年11月、三菱重工に元挺身隊員らへの賠償を命じる確定判決を出した。同社は、1965年の日韓請求権協定で個人請求権問題は解決したとの日本政府の見解に従い、賠償支払いを拒んでいる。

 支援団体は25日の声明で「問題を平和的、包括的に解決すべきだという原則は変わらないが、いつまでも被告の権利実現を先延ばしするわけにはいかない。被告女性らは90歳を超えており、今年だけでも2人が亡くなった」と強調した。

=2019/03/26付 西日本新聞朝刊=

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