米西海岸の花騒動

 花をめでる心はどこも同じらしい。米カリフォルニア州では3月中旬から砂漠地帯などに野生の花々が一斉に咲く「スーパーブルーム現象」が起き、人々が押し寄せているそうだ。同州ではここ数年干ばつが続き、非常事態宣言も出ていたが、昨秋から冬にかけて平年の164%もの量の雨が降ったおかげで数十年に一度といわれるほどの開花となった。

 ロサンゼルスから車で東に2時間のダイヤモンドバレー・レークにはオレンジ色のカリフォルニアポピーが一面に咲く。「こんなに大勢の人が来るのは初めて。ただ撮影のため道を外れ花畑に入るのを許すわけにはいかない」と、ワシントン・ポストに環境専門員ウェンディー・ピットさんは語っている。3月末には一時、立ち入り禁止の措置が取られた。

 とはいえ、乾燥のため頻発する山火事におののいた日々から解放された同州の人たちの気持ちもよく分かる。深紅、黄、ブルー、紫…花のじゅうたんは桜前線同様、北上しているという。まるで絵画のように見える衛星画像には「生命の喜び」が写っている。 (井手)


=2017/04/20付 西日本新聞夕刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]