英国式朝食の行く末

 フランスのシラク元大統領が「食べ物のまずい国の人間は信用できない」と英国を皮肉ったことがあったが、同国の朝食「イングリッシュ・ブレックファスト」だけは別格だと思う。卵料理、ベーコン、ソーセージ、ベイクドビーンズ、焼きトマト、カリカリに焼いたトースト、フルーツジュースに紅茶と、品数が多く豪華で、幸せな気持ちになる。

 ところが、その朝食が欧州連合(EU)離脱の“犠牲”になると、フランス経済紙レゼコーが報じていた。牛乳、卵、パンは国内で賄えるものの、他の多くはEU各国から輸入している。もし脱退した英国が個別の経済協定を結ぶことができなければ、世界貿易機関(WTO)が定めた関税がかかる。そうなると国際会計事務所KPMGの試算で伝統的な朝食は12・8%も値上がりするという。

 「消費者にも小売業者にも重大な影響を与えるだろう」と同紙。考えると英国も日本と同じく、自国の資源だけでは成り立たない島国。他国との関係の中でしか生きられない。朝食まで貧相にならなければいいが。 (井手)


=2017/07/18付 西日本新聞夕刊=

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