【ひと】玉竜旗女子で3年ぶり5度目の優勝を果たした中村学園女子監督 岩城規彦さん

岩城規彦監督
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 決勝の会場に足を踏み入れる選手を引き留め、保護者や出場メンバーに入れなかった選手が見守っているスタンドを振り返らせた。「1人で剣道をやっているんじゃない。思い切って戦おう」。静かに語り掛けた。

 筑紫台は、玉竜旗直前の九州大会準決勝で敗れた相手。「あの悔しさを忘れるな」と選手を鼓舞した。準決勝で筑紫台の試合が長引き、決勝まで1時間近く待たされた。次鋒大津ももか選手(2年)や中堅中野佳央里選手(3年)を呼び寄せ、「気持ちを切らすな」と何度も厳しい表情で伝えた。その中野選手が相手大将に面を決めて3年ぶり5度目の優勝が決まると、ひときわ大きな拍手で選手をたたえた。

 昨年12月の選抜福岡県予選でも決勝で筑紫台に敗れた。「上級生の自覚が足りない」「一人一人が、与えられた役割を果たそう」。ミーティングを何度も重ね、精神面の成長を促した。迎えた玉竜旗。初戦から決勝まで活躍する選手が変わった。「子どもたちが自分なりに理解し、成長してくれた」ことが勝因とみる。

 信条は「生活即剣道」。日頃の生活態度が剣道にも表れる。だから「一流の選手である前に、一流の高校生であれ」と諭す。今回の優勝メンバーは剣道の稽古だけではなく、学校生活での姿勢も重視してきた。「だからこそ、勝たせてやりたいチームだった」

 「先生、ガッツポーズ」。優勝を決めた後、多くの卒業生も駆け付けた記念撮影。何度も照れくさそうに断ったが、最後に1度だけ控えめに右手を上げた。リラックス法は読書をしながら眠ること。福岡市城南区。47歳。

=2016/07/27付 西日本新聞朝刊=

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