熱戦みんなで支え マネジャー、部員心一つに 玉竜旗高校剣道女子

祈るように試合を見守る川原みなみさん=26日午後、福岡市博多区
祈るように試合を見守る川原みなみさん=26日午後、福岡市博多区
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 ベスト8を九州勢が独占し、「剣道王国・九州」の力を見せつけた今年の玉竜旗高校剣道大会女子。スタンドで見守る他の部員やマネジャーも、大舞台に立つ選手たちと一緒に戦っていた。

 静まり返った会場に竹刀を打ち合う音が響いた。参加394校の頂点を決める決勝。「大丈夫。きっと勝てる」。筑紫台(福岡)のスタンドでは、7人の登録メンバーから漏れた部員たちが「絶対優勝」の願いを込めた千羽鶴を掲げ、手が真っ赤になるまで拍手を送り続けた。

 優勝は逃したが、10人抜きを達成した先鋒の時田利瑚(りこ)選手(2年)は「ちゃんと拍手は聞こえていた。いつも後押しされているように感じた」。スタンドの仲間たちに感謝した。

 中村学園女子(福岡)の応援スタンドでは、3年生のマネジャー、川原みなみさん(17)が祈るように試合の成り行きを見守っていた。武具の整理や飲み物の用意だけでなく、選手が集中できるよう、精神面の管理も重要な仕事の一つ。

 26日の試合が始まる前、選手たちに手紙を渡した。「自分は応援しかできないけど、最後はうれし泣きして記念写真を撮ろうね」。優勝を決め、手紙の約束に応えてくれた選手たちを他の部員やOBらと取り囲み、笑顔と涙で一緒に喜びをかみしめた。

 優勝候補の一角、東奥義塾(青森)を大将同士の対戦で破った阿蘇中央(熊本)の桑野こゆき主将(3年)。自宅は4月の熊本地震で大きな被害を受けた熊本県南阿蘇村。自宅から通学できなくなり、同県阿蘇市の監督宅の隣家に下宿して稽古に励んできた。

 同じ下宿には、南阿蘇村の後輩後藤あすかさん(2年)も同居し、くたくたで下宿に戻る桑野さんを見て「できることをやろう」と洗い物などの身の回りの世話をしてきた。スタンドで見守った後藤さんの存在が「とてもありがたかった」と桑野さん。来年の優勝を目指し、後藤さんへの猛特訓で恩返しするつもりだ。

=2016/07/27付 西日本新聞朝刊=

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