八女 8段昇段OBに続け シード撃破 歓喜の涙 2回戦 大将栗原、延長戦制す

【男子2回戦・八女‐桜丘】山田(桜丘・左)の面を狙う栗原(八女)
【男子2回戦・八女‐桜丘】山田(桜丘・左)の面を狙う栗原(八女)
写真を見る
母校八女高の選手たちを激励する井手勝彦さん
母校八女高の選手たちを激励する井手勝彦さん
写真を見る

 殊勲の汗と涙が輝いた。2回戦で東海大会2位のシード校、桜丘に逆転勝ち。延長にもつれ込んだ大将同士の一戦で栗原秀斗(3年)が引き面を決めた。「勝って泣いたのは初めて」。八女の歓喜の輪ができた。中堅の田中空大(同)は力のある相手先鋒を止め、副将の溝田俊太主将(同)は2人を抜き返した。一丸で勝利をつかみ取った。

 創設100周年の記念大会でシード校を撃破。1回戦では関東大会3位の横浜(神奈川)を倒した。「負けて悔しい思いばかりしてきた。最後の大舞台で強豪を連破するなんて…」。溝田主将は声を震わせた。

 1916年の第1回大会で前身の旧制八女中が3位に入った伝統校だ。「八女剣道部は先輩方との縦のつながり、チームメートの横のつながりが強い」と田中は胸を張る。玉竜旗前の7月の第1土曜日には毎年、20~30人のOBが稽古をつけ、自身の経験を伝える。その一人、井手勝彦さん(57)が出社前に会場を訪れ、激励してくれた。

 井手さんは卒業後、仕事と剣道を両立させ、今年5月に合格率約1%といわれる現在最高段位の8段に、10回目の挑戦で昇段。「剣道は困難に陥っても逃げずにぶつかっていく精神を養える」と奮闘する後輩たちを見つめた。福岡県八女市黒木町に住む井手さんから小学生時代に指導を受けた選手もいる。「伝統の力が後押ししてくれている」。溝田主将は感謝する。熱く、長い玉竜旗の戦い。「新たな歴史を刻む」。1年生の先鋒、森昂大は宣言した。

=2016/07/28付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]