助っ人はバスケ、空手、陸上選手 北九州・八幡中央

2回戦で尽誠学園高(香川)に敗れ、悔しそうな表情を見せる八幡中央高の選手たち=28日午前、福岡市博多区のマリンメッセ福岡
2回戦で尽誠学園高(香川)に敗れ、悔しそうな表情を見せる八幡中央高の選手たち=28日午前、福岡市博多区のマリンメッセ福岡
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 八幡中央高(北九州市八幡西区)男子剣道部の江藤涼主将(17)と山本望睦選手(17)は、玉竜旗の試合場に再び立ち、胸がいっぱいになった。部員はたった2人だったが、門外漢の同級生3人が助っ人で参戦し、最後の玉竜旗出場が実現した。結果は28日の初戦で強豪校に惨敗したが、「最後に出られて、心の底からうれしかった」。江藤さんは負けた悔しさと、仲間への感謝の気持ちが入り交じった涙を拭った。

 昨年の玉竜旗は初戦の2回戦を突破したが、3回戦で敗退。2年生で出場した江藤さんと山本さんは「玉竜旗は高校の剣道を締めくくる最後の舞台。来年も絶対に出ような」と誓った。

 だが、部員5人のうち3年生3人が引退。新入部員もいなかった。玉竜旗の出場資格は部員5人。誓いを実現するため2人は昨年秋から、友人たちのつても使って部員の勧誘を始めた。 昨年12月に元バスケットボール部の古海洸大さん(17)と、空手で九州大会3位の実力者、宮野滉平さん(17)が入部。「玉竜旗に出たいという気持ちが伝わった。力になりたい」と宮野さん。今年6月には元陸上部員の田中秀弥さん(18)が入り、出場条件がそろった。

 日曜以外、毎日練習。江藤さん、山本さんは助っ人3人に足さばきから教えた。3人は手の皮がむけ、足に血豆がにじみながら、自主特訓にも励んだ。他校との練習試合は1勝6敗の厳しい結果。それでも5人で竹刀を振り続けた。

 玉竜旗初戦の相手は全国高校総体の香川県代表、尽誠学園。かなう相手ではなく、勝負は10分足らずで終わった。

 試合後、肩を落とす仲間に、江藤さんは「みんなで出られて楽しかった。ありがとう」。古海さんは「このメンバーで戦えてよかった」と応じた。「固い絆で結ばれ、うらやましい」と吉元三郎監督は言う。大会後、進む道は違っても、5人の友情は続く。

=2016/07/29付 西日本新聞朝刊=

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