サファテ、岩崎異変で復帰3カ月前倒し トミー・ジョン手術乗り越えた右腕のド根性

3シーズンぶりの1軍登板を果たしたソフトバンク・二保=4月10日
3シーズンぶりの1軍登板を果たしたソフトバンク・二保=4月10日
写真を見る

 ソフトバンクの二保旭投手(28)が1日、ヤフオクドーム内で契約交渉に臨んだ。300万円アップの2000万円でサイン。過去2年は野球協約の定める減額制限(年俸1億円以下は25%)いっぱいのダウンだったが、3年ぶりにアップを勝ち取った。(金額は推定)

 「自分が今年、どういうところを評価してほしいか伝えました。交渉の場で、説明も、評価もしてもらった。それで判を押すことができました」

 育成ドラフト2位で入団し、4年目の2012年に支配下登録された。15年に飛躍し、救援で44試合に登板したが、翌16年4月に右肘の内側側副靱帯(じんたい)再建、いわゆるトミー・ジョン手術。全治10カ月で同年シーズンを棒に振り、翌17年も1軍登板はかなわなかった。

 今年は春季キャンプの時点で、万全を期して戦列復帰のめどが7、8月に設定されていた。ところが昨季フル回転した抑えのサファテ、セットアッパーの岩崎に開幕早々、異変があった。チームの窮状から、二保に白羽の矢が立った。

 「復帰できるのか。復帰したところで前、投げていたときみたいに抑えられるのか」。今年を迎えるにあたって、不安にさいなまれていた。「マウンドに立てることも想像つかなかった」と言う。

 「またケガしてしまったら、もう投げられない」。前倒し復帰の話に戸惑いがあったのも無理はない。それでも「2年間、何もできなかったし『今、チームが必要としている』と伝えてもらったので」と、踏ん切りをつけた。故障明けの救援投手は通常、復帰までに連投や回またぎの段階を踏む。それも満足にこなさないまま、突貫調整で4月上旬に1軍昇格した。

 「毎日ブルペンに入ることをせずに上がったけど、それは1軍では通用しない。それをすれば誰かに迷惑がかかる」。昇格前、首脳陣に申し入れた。「1軍でやる以上、普通の選手と変わらないように入るつもりでいます、それでもいいのであれば…と」

 その結果の35試合登板。契約更改交渉の席上、球団から「今年はチームのために本当によく頑張ってくれた」とねぎらわれた。感慨と、もう半分は悔しさだった。「前倒しになったとはいえ(シーズン)前半でペースダウンして、後半もたなかった」。8月に入ってすぐ再調整。首位西武を猛追するチームからは離れていた。

 幸い、今は心身ともに充実している。「肘の不安も、実力の不安も全部、今年なくなった。『やれるんだ』って自信になった。それを生かしてまた来年、頑張っていきたい」。今季最速は149キロ。活路を見いだすのは中継ぎに限らず、工藤監督とも話し合った上で、来季は先発でも準備する。

=2018/12/01 西日本スポーツ=

西日本新聞のイチオシ [PR]

ホークス下剋上日本一!西スポ2018アーカイブス

西日本新聞のイチオシ [PR]