文徳のあと一歩 主将で4番の40発・萩尾が打ち破る/夏の高校野球・熊本展望

21年ぶりの甲子園出場に向けて引っ張る文徳の萩尾。
21年ぶりの甲子園出場に向けて引っ張る文徳の萩尾。
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 第100回全国高校野球選手権大会(8月5日から、甲子園)の熊本大会の組み合わせ抽選会が14日、熊本市内で行われた。61チームが出場。7月1日に開会式が行われ、試合は4日から始まる。順調に進めば、22日に代表校が決まる。昨秋と今春の九州大会に出場した文徳は高校通算40本塁打の4番萩尾匡也(3年)を擁し、1997年夏以来21年ぶり3度目の大舞台に照準ピタリ。夏はここ2年連続で準決勝敗退の悔しさを味わっており、あと一歩の壁を「火の国のスラッガー」が打ち破る。 (広田亜貴子)

 不動の4番として打線を引っ張り、主将として部員88人を束ねる。合言葉は「粒粒(りゅうりゅう)辛苦」-。届きそうで届かない甲子園に向け、文徳の萩尾が新チーム結成時から唱えてきたチームスローガンだ。「地道な努力を重ねてつらいことや苦しいことを乗り越えようと、全員で決めた」。ランニングメニューでも最後まで全力で走りきるなど細部まで突き詰めてきた。

 「過去5年間のあと一歩を打破したい」との言葉に力が入る。1年夏は秀岳館、4番左翼で臨んだ2年夏は九州学院にそれぞれ敗れた。いずれも準決勝。昨年は萩尾が最後の打者だった。入学前の2013~15年は決勝で涙をのんでおり、文徳にとって「あと一歩」は代名詞になっていた。

 萩尾には忘れられない言葉がある。「泣いている暇があったら練習しろ」。1年春から出場機会を得るなど期待されながら、2年春に不振が続いた。重圧に負け、落ち込んでいたところにコーチから叱咤(しった)されて目が覚めた。闘志に火が付き、全体練習後の午後8時半から2時間、バットを振り続けた。復調のきっかけとなったのは昨年5月のRKK招待野球。慶応(神奈川)戦で満塁本塁打を放ち、不動のレギュラーとなった。

 最終学年になってからも本塁打を積み上げ、5月中旬の大分との練習試合で40発の大台に達した。天性の長打力にプロも関心を寄せる。「1、2打席目で打てなくても、修正できるようになってきた。経験も豊富で任せられる存在」と平井洋介監督の信頼も厚い。

 今春の九州大会では4-5で逆転負けしたが、選抜8強の創成館(長崎)に善戦。相手4投手に12安打を浴びせ、自身も2安打2打点を記録した。「下級生の時に感じていた緊張や不安はない。今はわくわくしながら試合に臨めている」。やり残したことがないからこそ、自信を持って“プレーボール”を待つ。

 ◆萩尾匡也(はぎお・まさや)

2000年12月28日生まれの17歳。熊本県大津町出身。同町の室小4年から軟式野球を始め、大津北中では硬式の「北熊本ボーイズ」でプレー。文徳高では1年春から4番に抜てきされるなど中軸として活躍。ポジションは中堅。憧れの選手は大谷翔平(エンゼルス)。180センチ、84キロ。右投げ右打ち。

=2018/06/15付 西日本スポーツ=

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