伊万里のサングラス4番捕手は理学療法士の道へ/高校球児たちの旅立ち

高校卒業後は理学療法士を目指す伊万里の梶山
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 九州の高校野球で活躍した球児たちが、春から新しいステージへ進む。昨春の選抜大会に21世紀枠で初出場した伊万里(佐賀)の4番として、目の病気のためサングラスをつけて甲子園に出場した梶山勇人(18)は、春から理学療法士を目指し専門学校へ進む。 (前田泰子)

■目の病の人たち勇気づけた

 梶山は小学2年から続けてきた野球生活を終えて、春から新たな道を歩む。「理学療法士になりたい」という夢をかなえるため、4月から佐賀県内の専門学校へ進む。

 小学3年の時、白目の組織が黒目にかぶさってくる眼病「翼状片」を発症した。紫外線など目の刺激を受けると病気が進行するため、小学5年からサングラスをかけてプレーしてきた。昨春、21世紀枠で甲子園出場を決めると注目度が増した。ネットにはネガティブな書き込みもあったが「病気を理解してもらって、同じ病気の人を励ましたい」と甲子園でもサングラスをかけ、積極的に取材も受けた。

■昨春選抜に出場

 選抜大会では春夏連覇を果たした大阪桐蔭に初戦で敗れたが、梶山は相手エースで佐賀県多久市出身の柿木蓮(日本ハム)らから2安打。その後、群馬県の中学生から手紙が届いた。やはり目の病気を患い小学生で野球をやめたという。「僕よりずっと重い病気の人で、プレーを見て勇気づけられたと書いてありました。うれしかった」。ツイッターにも「勇気をもらった」と書き込みがあったと友達が教えてくれた。梶山の思いはいろいろな人々に届いていた。

 選抜大会の1カ月前、肩痛に苦しんでいたエース山口修司と一緒に同校OBの理学療法士の施術を受けた。大阪桐蔭との試合後、宿舎に戻って理学療法士の顔を見ると、山口修は「相手の打線が怖かった」と号泣。2人で涙を流す姿を見て、梶山は「患者さんと心を通じ合わせる職業っていいな」と心を打たれた。

 将来は高校野球に携われれば、と考えている。「甲子園で柿木からヒットを打ったんだぞって、高校生に話してあげたい」。甲子園で学んだ諦めない気持ちや感謝も伝えたいと思っている。

◆梶山勇人(かじやま・ゆうと)

 2000年7月1日生まれ。佐賀県伊万里市出身。伊万里小2年の時「伊万里愛球会」で野球を始める。啓成中では軟式の野球部で捕手として2年秋に九州大会4強。伊万里高では2年秋から4番捕手。180センチ、75キロ。右投げ右打ち。

=2019/01/11付 西日本スポーツ=

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