憧れの甲子園でジャッジ スリランカ出身の審判、スジーワさん

西日本新聞

仙台育英対神村学園戦で、待望の審判を務めたスジーワさん。二塁塁審として、大きなアクションで「セーフ!」 拡大

仙台育英対神村学園戦で、待望の審判を務めたスジーワさん。二塁塁審として、大きなアクションで「セーフ!」

 23日に行われた第87回選抜高校野球大会第3日の仙台育英(宮城)対神村学園(鹿児島)戦で、福岡県高校野球連盟から派遣されたスリランカ出身の審判委員スジーワ・ウィジャヤナーヤカさん(31)=福岡県春日市=が二塁塁審を務め、初めて甲子園球場でジャッジをした。海外から来た外国人が大会で審判を務めたのは異例。「忘れられない日。楽しかった」と感慨に浸った。

 1999年に野球を始めたスジーワさんは、立命館アジア太平洋大(大分県別府市)の留学生として2006年に来日し、審判を志した。09年の選抜大会で初めて甲子園で試合を観戦。華やかな大会を見て「審判として、このグラウンドに立ちたい」と憧れを抱いた。

 福岡県朝倉市のホテルにある飲食店の店長として働く傍ら、アマ野球の審判を務めた。都市対抗や全日本大学選手権など日本一を争う大会も経験したが、「高校球児の聖地」での審判を前に「(5日に)派遣が決まってから長かった。試合前の夜はなかなか寝付けなかった」と緊張していた。グラウンドに入り、スコアボードの「スジーワ」の文字を見て「涙が出そうになった」。一回表、仙台育英の2番打者が放った右中間三塁打で、両腕を水平に広げるジェスチャーをしたのが最初の判定。「盗塁時の選手のプレーがよく見えた。自信になった」と振り返った。

 今大会ではあと数試合審判に入る予定。「許してもらえるなら甲子園の土を持って帰りたい」。スリランカでは国で初めての球場建設に尽力するなど野球の普及に努める。「野球を通して日本、スリランカ、世界の平和に貢献したい」と目を輝かせた。

=2015/03/24付 西日本新聞朝刊=

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