寮生活の絆を原動力に 女子16強の長崎明誠

西日本新聞

「家族のような存在」という長崎明誠の小森講平監督(左端)と部員たち。地元の保護者も支える 拡大

「家族のような存在」という長崎明誠の小森講平監督(左端)と部員たち。地元の保護者も支える

 金鷲旗高校柔道大会女子の部で16強入りした長崎明誠(長崎市西海町)は、多くの部員が寮で監督と共同生活する中で、九州屈指の強豪チームの地位を築いた。監督夫妻や地元の保護者が親代わりとなり、部員ゼロから出発したチームを支えた。共通するのは柔道に懸ける熱い思い。家族のような団結力で日本一を狙う。

 小森講平監督(37)が新任で県立の同校に着任したのは2004年。「柔道を教えるのが夢で教師になったのに、夏には3年生の引退で部員ゼロになってしまった」。生徒に呼び掛け、翌年は部員3人で活動。そのメンバーで就任3年目に県高校総体で優勝を果たした。その実績に、自宅からの通学が難しい有望選手も進学を希望。妻子と3人で暮らす一軒家で共同生活を始めた。部員増に伴い、現在はアパートを寮として確保。監督家族は部員13人のうち11人と生活を共にする。

 早朝は午前6時半から、放課後は午後9時まで毎日練習。土日も遠征で休みは正月と盆しかない。そんな寮生活を食事面で支えるのが、自宅から通う選手の保護者でもある坂口サエ子さん(51)。毎日11人分の昼食用弁当を届ける。夜は米1升のご飯などの食事を用意する。落ち込んでいる部員がいたら「何が食べたい?」と声をかける。監督の妻も掃除などを担い、選手をサポートしている。

 「監督夫妻や坂口さんが第2のお父さん、お母さんです」と3年で次鋒の福添(ふくぞえ)みのりさん(17)。長崎市外の自宅を離れ寮で暮らす。22日の2回戦では坂口さんら保護者、チームメートの声援を背に、3人を抜いて躍進の原動力になった。

 小森監督は「スターはいないが、みんなコツコツ地道に力を蓄えてきた。粘り強い寝技を武器に最終日も頑張りたい」と意気込む。

=2015/07/23付 西日本新聞朝刊=

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