1年大将井手、大車輪 相次ぐ延長戦豪腕で制す 福岡第一初V

西日本新聞

【女子決勝・麗澤瑞浪‐福岡第一】佐藤(麗澤瑞浪・左)に激しく攻め込む井手(福岡第一) 拡大

【女子決勝・麗澤瑞浪‐福岡第一】佐藤(麗澤瑞浪・左)に激しく攻め込む井手(福岡第一)

 福岡第一を初の頂点に導いた1年生大将のもとに、先輩たちが集まった。「ありがとう…」。感謝の言葉に、井手は声を上げて泣いた。「キャプテン(太田弥生)を日本一の主将にしたかった。緊張したし、大将の重圧もあった。本当にうれしい」。心からの喜びを口にした。

 まさに救世主だ。6回戦の錦江湾(鹿児島)戦で1人リードされた状況で今大会初登場。副将に延長3回、大将に同4回の末に競り勝った。島原との準々決勝でも副将に2回目の延長で面を決めると、全九州大会でも対戦した大将の藤崎とは8回の延長を戦った。「藤崎さんは高校で最も強い選手。きつかったが気持ちで負けないようにした」。途中で休憩も入った激戦を引き面でけりをつけた。

 「これで勢いに乗れた」。準決勝では大将同士の一戦で面2本を決め、決勝では麗澤瑞浪の大将佐藤に対し「準決勝で手元が上がっているのに気づいた」と狙っていた引き胴で1本勝ち。江崎久監督は「打突や踏み込みの強さは男子以上。井手で負けたら仕方ないと思っていた」と信頼を示した。

 玄洋中(福岡)2年時に全国中学大会の個人、3年時に団体で優勝。高校では福岡県総体から大将に抜てきされた。井手を中学時代に教えた今宿少年剣道部の山内正幸師範は力強い腕力にほれ込んだ。「中学時代は強すぎて、つばぜり合いで相手を倒す反則をよく犯した。それでも高校ならその腕力が生きるとみていた」と明かす。高校では男子とも稽古をこなしてさらに馬力をつけた。

 福岡第一は県総体で中村学園女子に敗れ、全国総体進出を逃した。現チーム最後の大会を飾り、井手は「来年は中村学園女子や(昨年玉竜旗覇者の)筑紫台を倒して連覇したい」と意気込む。「井手がいる3年間で優勝したい」。江崎監督が語った夢をすぐにかなえた新星は、さらに成長を続けそうだ。

=2015/07/27付 西日本新聞朝刊=

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