急逝の師へ貫く攻めの剣 初戦突破の西日本短大付

西日本新聞

初戦を突破し、藤木利充コーチの遺影を囲んで上位進出を誓う西日本短大付の部員たち=27日、福岡市博多区のマリンメッセ福岡 拡大

初戦を突破し、藤木利充コーチの遺影を囲んで上位進出を誓う西日本短大付の部員たち=27日、福岡市博多区のマリンメッセ福岡

 27日開幕の玉竜旗高校剣道大会男子の部で、西日本短大付(福岡県八女市)の部員たちは、4月に49歳で急逝した藤木利充(としみつ)コーチへの恩返しを誓い、試合に臨んだ。「気合で負けるな」。藤木さんが繰り返した言葉通り、攻めの姿勢で初戦を突破した。

 刑務官だった藤木さんが親交のある千倉千昭監督(54)に請われ、主に週末、無償でコーチを始めたのは2013年春。その前は母校の三橋中(福岡県柳川市)で7年間教えた。7段の腕前で熱心な指導と厚い人望で評判だったという。

 「本当に剣道が大好きな男でした」と千倉監督。練習では高校生相手でも手を抜かず、部員たちのやる気を引き出した。遠征や試合は欠かさず同行した。

 そんな熱血漢が突然、柳川市の自宅で倒れた。くも膜下出血だった。「うそやろ」。部員たちは涙に暮れた。

 「玉竜旗で恩返ししよう」。遺影が飾られた道場で部員たちは練習に励んだ。3年の高田友弥主将(17)は「強豪相手でも最後まであきらめない戦いを藤木先生に見せる」と上位進出への意気込みを語った。

 藤木さんの妻純子さん(46)は大会最終日の29日、3歳から藤木さんに剣道を習ってきた一人息子の悠太朗君(11)と観戦に訪れるつもりだ。純子さんは「主人は会場のどこかで見守っている。全力を出し切ってほしい」とエールを送った。

=2015/07/28付 西日本新聞朝刊=

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