大家族が力投バックアップ 九国大付の富山投手

西日本新聞

先発し、6回1失点と好投した九州国際大付の富山 拡大

先発し、6回1失点と好投した九州国際大付の富山

富山投手の応援に駆けつけた母美薫さんと弟たち=7日午後0時50分ごろ、兵庫県西宮市の甲子園球場

 7日の第97回全国高校野球選手権大会で初戦を勝ち上がった福岡県代表の九州国際大付。6回1失点と先発した富山凌雅投手(3年)の好投を後押ししたのは、母と13人のきょうだいたちだ。富山投手が野球に集中できる環境を整えるため支え合ってきた家族。その思いを胸に、次戦に臨む。

 富山投手は、和歌山県出身。14人きょうだいの6番目で三男。母美薫(みか)さん(46)は離婚後、14人を女手一つで育てた。富山投手は3人の姉と2人の兄、8人の弟とともに中学までを実家で過ごし、大皿に盛られた料理をみんなでつつき合ってきた。

 兄の影響で小学1年から始めた野球はめきめきと上達し、6年生では日本選抜に選ばれた。中学生になると強豪校からの勧誘が相次いだ。

 「九国に行く」。中学3年の時、当時の監督を慕って決めた進路を母に告げた。働きづめだった美薫さんの負担を減らすため、一日も早く野球で生活できるようになりたいと思っていた。美薫さんに不安はあったが、思いを受け止めた。

 九州に行ってからは、登板する試合を母に伝えた。そこには家族に見に来てほしいという思いも見え隠れした。そんな三男に、姉がアルバイト代で野球道具を買って送ることもあった。

 この日、アルプススタンドには、美薫さんときょうだいのうち11人が駆け付けた。「一生懸命な姿を見て喜んでもらえたなら、うれしい」。試合後に笑顔で話した富山投手。大家族と一緒に歩む甲子園は、まだ始まったばかりだ。

=2015/08/07 西日本新聞=

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