工藤流、コーチもコンバート 試合中盤以降の用兵、緻密に

西日本スポーツ

 「工藤流・新シフト」でV3! 工藤公康監督(52)が、コーチ陣を“コンバート”する方針を固めていることが分かった。昨季まで一塁ベースコーチを務めた鳥越裕介内野守備走塁コーチ(44)を、ベンチに配置。これまで攻撃時にはいなかった守備のエキスパートを指揮系統の中枢に組み入れることで、試合中盤以降により緻密な用兵を実現したい考えだ。複数ポジションを守れる選手も豊富な12球団屈指の戦力を「最大限」に駆使しながら、3連覇を目指す。

 ■包囲網迎え撃つ

 求めているのは戦力の見極め、若手の底上げだけではない。初日から昨季以上にキャンプ地を精力的に動いている工藤監督が、V3へ向けてコーチ陣の“コンバート”にも着手している。鳥越コーチのベンチ入りに備え、ケース打撃などで大道打撃コーチを一塁ベースコーチに配置。今季は「新シフト」で、ホークス包囲網をしく他11球団を迎え撃つつもりだ。

 「考えているよ。まだ決定ではないけど、大道コーチにも(ベースコーチを)練習してもらっている。いろいろ考えながらやっている」

 このコーチの「ポジションチェンジ」の狙いは、試合中盤以降の用兵をより緻密に進めていくことだ。「(鳥越コーチには)守備位置のことだったり、次に打順が誰に回ってくるからこうだ、というの(提案)を期待している。飯田(外野守備走塁)コーチの考えも共有してもらっていれば(攻撃時の選手起用が)よりスムーズになる」。2軍監督時代も含め2007年から10年近く「タカの守備」に目を光らせてきたエキスパートを指揮系統に組み込み、より守備面とのバランスも重視した代打起用などを行っていく考えだ。

 2年連続日本一を果たした昨季は、攻撃時は守備コーチがベンチにはいなかった。延長戦で勝利こそした6月3日のDeNA戦では、野手が不足し延長10回から川島が移籍2年目で初めて遊撃に入る緊急措置。代打起用などの際には、その後の守備位置の変更も考慮する必要があるだけに、工藤監督は「俺だけではなく、話して決めることが大事」と明かした。常々選手にも「分からないことは、聞く」と強調する指揮官らしく、打撃だけでなく守備コーチも含めた「合議制」で、ベストに近い選手起用を実現させる構えだ。

 複数ポジション制を推し進め、かつ控え選手も実力者ぞろい。さらに今季は内川も本格的に一塁守備に挑む。それだけに布陣の組み合わせは、無数に及ぶ。その12球団屈指とも言えるポテンシャルを、適材適所のベンチワークで「最大限」に引き出し、3年連続日本一につなげていく。

=2016/02/13付 西日本スポーツ=