新成人 はじめてのボートレース

西日本スポーツ

 1月に成人式を終えた皆さま、おめでとうございます。満20歳になれば酒やたばこは晴れて解禁。それだけではありません。公営競技の投票券(馬券・車券・舟券)を買うのもOK。これもお酒と同様、大人だからこそのたしなみの一つでしょう。ただ、知らない場所をいきなり訪れるのは勇気が要るもの。というわけで、大人としての先輩である西スポレース部の私が、公営競技を未経験の新成人を福岡ボート(福岡市)に連れ出してみました。初心者でも楽しめた? 「ビギナーズラック」には出合えた? 新成人、初めてのボートレースの結末は!? (深堀慎一郎)


 このたび福岡ボートで公営競技を初体験した新成人は、西スポでアルバイト中の鶴田芳理さん。九州大学芸術工学部の2年生。青森出身でボートレースの存在すら知らなかったが、バイトをきっかけに興味を持つようになったという。

 鶴田さんのバイト仲間で同じく九大2年の古川映(あきら)さん(21)も、成人2年目ながら公営競技は未体験。こちらは宮崎出身で、やはり高校時代までボートレースは未知の世界。ならばと2人一緒に誘い出した。

   ◇    ◇

 西スポでのバイト代を握りしめて福岡ボートに到着した2人は、正門のコインゲートにも全く戸惑うことなく入場。

 鶴田「へぇー、駅の改札みたいですね」

 古川「西鉄のニモカは使えないんですか?」

 残念ながらICカードでの入場はできないが、入場券が手渡しだった時代を知る42歳のおっちゃんとしては、コインゲートだけでも隔世の感。ただ、現代の若者にとってこの程度は当たり前。やはり施設の近代化の推進は、次世代を取り込むためにも必要なようだ。

 続いて2人はステージのイベントを見学。この日はG1レースの初日で、オープニングセレモニーを開催。カラフルな照明を使った派手な演出に2人は「コンサートみたい」と目をキラキラ。1人ずつ登場して意気込みを述べる選手を熱心に見守り、ギャグが滑った選手には「滑ってもやりきるのはすごいなー。心臓が強そうだから、舟券を買ってみようか」と、妙な点に着目して“買い”の材料にしていた。

 セレモニー後は、1Rまでの間に腹ごしらえ。スタンド内のレストランで名物の「ペラ坊うどん」を堪能して、それではいよいよ舟券の購入だ。

   ◇    ◇

 2人は西スポを参考に買い目を決めて、マークカードにせっせと記入。

 古川「あぁ、センター試験を思い出すなぁ」

 鶴田「アキラは2回受けたんだよね?」

 1浪の古川さんは浪人ネタでいじられながらもきれいに塗り終えた。大学生にとって、マークカードを塗る作業も手慣れたものだ。

 2人の人生初の舟券は、鶴田さんは西スポの福岡担当・森大輔記者の本命の3号艇から。古川さんは森記者の対抗(本命に次ぐ評価)の2号艇から。2人とも3連単100円ずつの2点買い。インが大して強くない福岡ではどちらも狙いのいい舟券だったが、結果はインの1号艇があっさり勝利。「あ~ぁ」。2人のうめき声は、選手に向けられたのか、それとも予想を外した森記者へか…。

 とりあえず私は「こういうこともある」となだめて、次の2Rにチャレンジ。ところがまたハズレ。その次のレースも、そのまた次のレースも…。結局、6Rで古川さんがやっと初的中に恵まれたが、収支はマイナス。今回の主役の新成人・鶴田さんは的中なしと「ビギナーズラック」が訪れることはなく、この日は7Rでギブアップ。次への意欲を温めて、レース場を後にした。

 それでも、実際に訪れたからこそ、レース場の魅力は実感できた様子。「こんなにスタンドが大きいとは。まるで空港のターミナルビルみたい」(古川さん)と施設の豪華さが想像以上なら、「レストランもあるし、一日たっぷり楽しめる施設なんですね」(鶴田さん)と、一レジャーとしての認識を新たにしたようだった。

   ◇    ◇

 堅いと思った舟券が外れることがあるように、必ずうまくいくとは限らないのが人生。選手自身も、絶対に勝てると思って臨んだのに大失敗したり、逆にまさかの勝利をつかんだり…。そんな、人生の悲喜こもごもにも触れられる公営競技というレジャーの選択肢を得た君たちには、より豊かな未来が待つはずだ。(西スポの予想が外れた言い訳ではないぞ!)

 ところで、また行きたいと思えただろうか? 鶴田さんは「負けた分を取り返しに行きます!」。理系の学生ならではの探求心で、舟券も車券もどんどん究めてほしい。必勝法を編み出した際には、ぜひともわれわれ記者陣にご教授を…。


 ▼レース場あれこれ

 ◆入場料 各場おおむね100円。再入場券をもらえば再入場も可能。場外発売のみの営業日は入場料が無料になる。

 ◆ペラ坊うどん 肉、丸天、ごぼう天が載って具だくさん。ペラ坊は福岡ボートのマスコットキャラで、丸天にペラ坊の焼き印がある。

 ◆オープニングセレモニー 各レース場ともG2以上のレースなどの初日に行う。プレゼントを手渡せるなど選手との距離が近く、人気のイベントの一つ。

 ◆マークカード 舟券の購入の際に使用。記入は鉛筆が原則だが、一応、赤ペンでも機械は読み取ってくれる。

 ◆舟券を買うには 現金とマークカードを自分で機械に投入する「自販機」のほか、発売窓口の人に現金とマークカードを渡して購入する「有人窓口」がある。

 的中した際の払い戻しも、当たり券を「払戻機」に投入すると払戻金が出てくる。払戻金をそのまま次のレースの購入資金に充てられる「自動発払機」(発売&払い戻し)も備える。

 ◆無料タクシー 最寄り駅から徒歩圏外のレース場(芦屋、からつ、大村)で運行。乗り場の列に並んだファン3、4人ずつが1台に乗車。運賃はレース場が負担する。知らないおじさんとの同乗が嫌なら、友人同士4人で行けば1台を貸し切りにもできる。


 ■芦屋で26日からG1、福岡再開は来月

 福岡ボートは現在、機器の更新工事のため休催中。他のレース場の舟券を売る場外発売のみの営業で、レース再開は3月。年度内の開催日程は、3月3~8日、同12~17日、同22~27日の3回。

 芦屋ボート(福岡県芦屋町)では2月26日~3月2日にG1レースを開催。初日の26日朝にオープニングセレモニーを行う。

=2016/02/23付 西日本スポーツ=

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