秀岳館4強 土壇場逆転で興奮の渦

西日本新聞

 第88回選抜高校野球大会9日目の28日、秀岳館は木更津総合(千葉)との準々決勝で「ミラクル勝利」を演じ、初のベスト4に進出した。前日の試合で爆発した打線は終盤まで沈黙。アルプス席の応援団約2500人は徐々に重苦しい空気に包まれたが、九回2死からの逆転サヨナラ勝ちという最高のドラマに酔いしれた。県勢の選抜大会4強入りは2007年の熊本工以来9年ぶり。

 初回、マウンドに立ったのは背番号1の有村大誠投手(3年)。大会初先発に父俊秀さん(48)=大阪府枚方市=は「バックを信頼して」と祈る表情。センター原田拓実選手(3年)の母尚子さん(46)=佐賀県武雄市=も「私の方が緊張してます。いいプレーで投手をもり立てて」と願っていると、打球はセンターへ。原田選手の好プレーで相手攻撃を併殺でしのいだ。

 息詰まる試合の均衡が崩れたのは四回表。適時打で先制を許す。八代第1中出身で、18人の登録選手に帯同してサポートしている野球部員の上村将史さん(3年)は「リードされた方が燃えるチーム。絶対に逆転する」と反撃を信じた。

 相手エースの低めを突く投球に、八回まで2安打。応援席も消沈気味だったが、池田ひよりさん(2年)は「大丈夫。九鬼(隆平)主将がきっと打ってくれる」と奮起を期待した。

 1点を追う最終回。先頭の原田選手が出塁すると、応援席の士気は急上昇。2死一、三塁で、必死の「シューヘイ」コールを受けた広部就平選手(2年)が右前に同点打を放つと、一気に興奮の渦に包まれた。押せ押せムードの中、堀江航平選手(3年)がセンター越えの決勝サヨナラ打。上天草市出身の父孝幸さん(53)=大阪府門真市=は「最高の場面で打ってくれた。めっちゃうれしい」と涙を流した。

=2016/03/29付 西日本新聞朝刊=

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