キドコロ 再起動中 1安打1盗塁 “1日遅れのリーグ再開”

西日本スポーツ

 ■「内容悪くなかった」
 
 打つ。走る。打率4割1分5厘、6盗塁と駆け回った交流戦の躍動感を、城所が雨上がりの仙台に持ち込んだ。初回1死から楽天美馬の初球、甘い145キロを逆らわずに左前へ。「高め(に手を出すの)を抑えて、抑えて、っていうイメージで。藤井(打撃コーチ)さんにも言われてたんで」。直後、続く柳田への初球カーブで二盗に成功。先制左前打をお膳立てした。

 交流戦MVP男が、リーグ再開初戦の前夜は5タコ。楽天先発の則本に対しチームが11安打を浴びせた一方、4タコ3三振とからっきしだった。目立ったのは高めのボール球の空振り。「負けじと躍起になって打ちにいってしまった。特にああいうタイプの真っすぐは、浮き上がってくるような軌道なんですよね」

 さあリーグ戦-という意気込みが空回った形ながら、分かっていたはずのことでもあった。左右は違えど打撃のタイプが似通うという、江川との会話も思い出していた。「話してたんです。『ピッチャーがムキになって投げてきた高めの球を、ムキになって打ちにいっても当たらんな』って」。本来のツボも低め。思わぬ急ブレーキは、われに返るきっかけになった。

 昨季まで主戦場だった代走と異なり、スタメンでは走塁勘を養うにも出塁が前提となる。「走塁の機会も増えると、感覚が研ぎ澄まされてくる。今はゲームの流れの中で」。二盗の前に1球けん制をもらった。こうした駆け引きも初回の左前打の大きな副産物だ。

 7回2死一、三塁では代わった金刃の初球、カットボールを捉えて二直。皮肉にも直後、3点を奪われチームは逆転負けを喫した。もっとも、不運を嘆くより時間は打席の洗い直しに使う。「内容的には悪くなかったと思う。ヒットが出る、出ないまでは分からないですけど」。4打数1安打。もはや結果に目新しさはなくとも、“1日遅れのリーグ再開”が何よりの朗報だった。 (森 淳)

=2016/06/26付 西日本スポーツ=

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