細川1号&適時打 えぇ~女房役が援護

西日本スポーツ

 貫禄たっぷりに打球を飛ばした。5回先頭の8番細川だった。楽天ブリガムに2球で追い込まれながら、5球目の148キロを完璧に捉える。「打った瞬間、入ったかなと」。左中間テラス席へ今季1号。「もうちょっとウエートトレーニング頑張ります」。願わくばスタンドインだったが、1点差に迫られた直後、まさに値千金のソロだった。

 「1点欲しかったところ」とうなずいた工藤監督は「なかなか見られないので。見られたのは良かった」と希少アーチを拝んだ。レギュラーシーズンでは2季ぶりの一発ながら、昨季は日本シリーズで一発。西武でのプロ2年目から“14年連続”アーチではある。

 試合前まで今季19打席17打数で単打1本の男が、にわかに予感を漂わせてはいた。2回1死二塁で148キロを左越え適時打にし、今季初打点。この試合はバットこそ寝かせないが、グリップ間を空けて構えた。

 西武時代からのバスター打法の応用。「悪いときはバスターに戻って。いいリズム感で打席に立てたのでは」。6回2死三塁でも146キロを捉え、中堅フェンス手前まで大飛球。8年ぶりの1試合2発はならずとも、“神ってる”打棒を印象づけるばかりだった。

 伝家の宝刀に、ベンチも盛り上がった。第1打席の姿を目にし「おっ、バスター!!」の声。松田が「バスター打率、何割?」と細かすぎるデータを要求して間もなく、初球タイムリーが出てベンチは一気に沸騰した。

 笑みを広げた一打は自身が守る上でも好材料。この時点で2点差となり「自分で楽になった。1点OKというリードができた」と言う。「右打者がみんな内角に詰まっていた。ちょっと甘くてもファウルとか。球速表示より(体感は)5、6キロ速かったのでは」。大隣が投じたクロスファイアの感想も大胆なリードの証左だった。

 8番打者がうねりを起こし、ブリガムとの初対戦を制したチームは2戦連続の2桁、7月最多の12安打をマークした。今月チームが勝った全4試合で初回の一打による勝利打点と、こちらも“神ってる”内川も「ありがとうございました」と細川に最敬礼。試合後のベンチ裏では両者が強烈にハイタッチを交わす音が響いた。 (森 淳)

=2016/07/11付 西日本スポーツ=

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ