穴井千尋 やりきりました 卒業インタビュー

西日本スポーツ

今月いっぱいでHKT48を卒業する穴井千尋(撮影・古川泰裕) 拡大

今月いっぱいでHKT48を卒業する穴井千尋(撮影・古川泰裕)

 ●月イチ活動報告
 
 今月末でHKT48を卒業する、ちーちゃんことチームHキャプテン穴井千尋(20)。これまで10回にわたり登場してくれた西スポの連載も、今回が最後です。いつも優しくほほ笑みながら、締めるところは締め、HKT全体のことを思う発言を残してきたキャップ。自身のことはあまり語らなかった彼女は、柔らかな笑顔の裏でどんな思いを抱いてきたのか。劇場での卒業公演を終えたばかりの彼女に、5年間のアイドル人生を振り返ってもらいました。 (古川泰裕)

 ●ステージ行く前 後輩たちの顔見て涙こらえられず

 -卒業公演お疲れさま

 穴井「泣き疲れました(笑)。さっしー(指原莉乃)も他のチームのみんなも見に来てくれて」

 -たくさん泣いた

 「楽屋ですでに泣いちゃって。ステージに行こうとしたらチームT2の子たちが泣いてるのを見て、もうこらえられなかった」

 -(山下)エミリーがすごく泣いていたとか

 「T2のキャプテンで悩んでたみたいで、『頑張って』って言ったら『穴井さんみたいなキャプテンになりたい』って言われたので『絶対なっちゃダメ』って(笑)」

 -キャプテン就任は2012年3月

 「スタッフルームに呼ばれて『やってほしい』って。当時はポジションもよくないし、せりふを割り当てられてるのは前の3人とかで『いいな』と思ってた。『キャプテンになったら、しゃべる機会も増える』って言われて『それなら』って」

 -苦しい思いを打ち明けることは少なかった

 「言いたくなかった。もっと前に出られない子もいるし、『そんなことで?』って思われるのも嫌だった。『ぜいたくな悩み』って言われるのも」

 -つらかったことは

 「ポジションです。2枚目の『メロンジュース』で初めて3列目になって。(16人中)15番手くらいで、すごくショックだった。3枚目の『桜、みんなで食べた』では愛ちゃん(K4キャプテン・多田愛佳)と3列目の真ん中。MV撮影の時に『なんか、損してるよね』って話して。その時、ほんとにキャプテンが嫌でした。聞いてみたんです。『なんでここなんですか』って。そしたら『キャプテンだから、後ろで見守ってほしい』みたいに言われて…。ああ、一生前に行けないんだろうなって、誰もいないところで泣きました」

 ●一生前行けない 誰にも見られずに泣きました

 -「ぜいたくな悩み」だと分かってもいた

 「そう。『キャプテンだから選抜には入れるじゃん』って思う子は絶対いる。でも、私はいつ落とされてもおかしくないと思ってた。3枚目とかになると、全体のバランスとか『HKTの代表です』って見たときに、(3列目にいる形が)見た目もいいなって納得しちゃう自分もいた…」

 -その思いはずっとあった?

 「ずっとありました。でも、ミュージックステーションに初めて出たとき、さっしーが映ったら私も(後ろに)映るポジションだったんです。『何が何でも、絶対に映ろう』って頑張ったら、AKS(AKB48グループの運営会社)の社長さんが『キャップが一番良かった』って言ってたことを、さっしーが教えてくれて。救われました。見ててくれる人はいるんだなあって」

 ●見ててくれる人いるんだなあって救われました

 -「前に出たい」と、はっきり言える総選挙は大事だった?

 「そうなんです。なかなか前に出られないときに、初めて総選挙で39位にランクインして。その後に『12秒』が発売だった。ファンの人は、ランクインしたから(ポジションが上がると)期待してたよなぁ…と思って。沖縄のライブでどういう顔で歌えばいいか分かんなくて。3列目の左側、つらかった」

 -昨年の総選挙ではネクストガールズのセンターをつかみ取った

 「ああ、ここまで続けてよかったと思いました。その年は速報で圏外だったから、ほんとに死にそうで(笑)。しかも、公演の最後締めなきゃいけないし…『なんて言おう』って。でも、それがあったからセンターになれたのかな」

 ●私らしくマイペースに夢追いかける

 -一昨年の本紙新年号で「経営者を目指したい」と言っていた

 「そのときはもう(卒業を)考えてました。決めたのは、去年の総選挙が終わって、33位としての活動が終わってからですね」

 -達成感があった?

 「ありました。やりきったというか、ここまで頑張れたって。HKTの一人として、アイドルとして、その先の目標が思い浮かばなくて。そのとき『自分の夢って何だろう』って話を家族として…。去年くらいから『ファッション関係をやりたい、留学したい』っていうのが見えたから、決めました。33位の、センターの曲(『水の中の伝導率』)を1回しか歌っていないのは悔いが残るんですけど。ファンの心の中に、残っていたらいいな」

 -アイドル人生やりきった?

 「やりきりました! 自分がなるまでは、アイドルが嫌いでした。でも5年やってみると、こんなに大きな存在だったんだって。見えないところでの努力があってのキラキラだって分かった。アイドルをばかにしてた自分が、申し訳ない」

 -最後に読者の皆さまへ

 「今まで、本当にありがとうございました。これからはみんなとは違う道を進むけど、私らしくマイペースに夢を追いかけるので、『穴井千尋ちゃんっていたなぁ』って思い出して、応援してくれたらいいな。HKT48も、ずっと応援してくれたらうれしいです」

=2016/07/20付 西日本スポーツ=

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