柳田126打席ぶり11号 全勝神話継続

西日本スポーツ

 まだ強い日差しの残る小倉の夕暮れ空に、柳田の白球が重なった。初回2死、バックスクリーンへの先制アーチをかけた。実に29試合ぶり、126打席ぶりの11号ソロ。「いいスイングができた。久しぶりの感触で気持ち良かった」。待ち続けていた感覚だった。

 ■初回に決めた

 振り抜いた。チームの連敗を止め、北九州の呪縛を解くために。自身の長いトンネルから抜け出すために。仕留めたのはカウント1ボールから左腕山田が外角高めに投じた141キロの真っすぐ。119メートルと狭い北九州市民球場の中堅を軽々と越えた。後半戦3試合目でチーム初得点。前半戦最後の試合、13日ロッテ戦の4回以来24イニングぶりにスコアボードを動かした。工藤監督が「最初の柳田君の一発が、みんなの気持ちを楽にしてくれた」とたたえた価値ある先制弾だった。

 チームだけでなく、柳田にとっても“難産”の末に生まれた一発だった。今季10号を放ったのは6月9日のDeNA戦。同8日に続く2戦連発で2桁に乗せたが、翌日からパタリとアーチが止まった。藤井打撃コーチは「バットの軌道が良くない。踏み込みきれていない」と分析していた。

 ■6月9日以来

 この日、炎天下でのフリー打撃でも打球は“らしさ”を欠いていた。猛練習で知られる広島商高時代を思い返し「あのころは水も飲まずによくやっていた」と回想。一方で思い通りに打球が飛ばず、「野球選手に向いていないっす」と冗談交じりに漏らすほどだった。

 そんな悩みを吹っ切るためにも、意味のある一発になった。「投手の人たちは頑張ってくれていたし、申し訳ないと思っていた。勝ったので良かったです」。藤井コーチも「練習のときより軌道が良かった。ドアスイングになっていなかった」とうなずいた。これで柳田が本塁打を放った11試合は全勝。ギータの「全勝神話」は、北九州の連敗ストップにも一役買った。

 これが目覚めの合図となるのか。「ここから波に乗っていけるようにしたい」。停滞気味の打線の士気を鼓舞する一発を、量産態勢への号砲とする。 (小畑大悟)

=2016/07/21付 西日本スポーツ=

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