ホークス連勝、中田6回0封

西日本スポーツ

■日ハム勝利でM5
 
 「和田魂」で救った!! 中田賢一投手(34)が移籍後初の中4日登板で工藤ホークスを勝利に導き、リーグ3連覇へ望みをつないだ。本来先発するはずだった和田が左肘の不安で離脱し、急きょ回ってきた大役。持ち前の「馬力」を発揮し、西武の強力打線を6回零封した。首位日本ハムが勝ち、自力Vの復活はならなかったが、1ゲーム差で必死にしがみつき、球史に残るマッチレースを制する。

■工藤監督も笑顔

 ナインを出迎えたベンチ前。中田は、真後ろの工藤監督に笑顔でねぎらわれた。「体は大丈夫か? 悪かったな。でも、中4日の方がいいんじゃないか」。大役をこなした右腕に対する祝福の言葉。もちろん、冗談だ。「いいえ…」と小さく首を横に振ったが、中田の目元は笑っていた。重圧から解放され、背負っていた“荷”を下ろした。

 初回に2者連続で歩かせ、1死一、三塁のピンチを招いた。ここで迎えたのはメヒア。過去14打数7安打3本塁打と打ち込まれていたが、頭は冷静だった。「ベストはゲッツー」。2ボールから打ち気にはやるメヒアの心を見透かしたように、外角低めのスライダーで遊ゴロ併殺に仕留めた。チームが引き分けた前回19日のオリックス戦では初回、中島に3ランを被弾。その反省を生かし、主導権を相手に握らせなかった。「投げていくうちに良くなった」。最速146キロの真っすぐが走り、三者凡退が3度とリズムをつくった。

 24日に投げるはずだった15勝の和田が左肘の不安を訴え、回避が決まったのは21日。代役の有力候補だった摂津の調整が間に合わず、中田に回ってきた。112球を投げた19日から2日後の休養日は、地元北九州の治療院で体をケア。その日に首脳陣から連絡が入り、突貫調整を始めた。

■大役こなし6勝

 22日はヤフオクドームでマッサージを念入りに受け、23日のブルペン投球で状態を確認。胸を熱くしたのは登板前に掛けられた和田の言葉だ。「俺のせいで…」と頭を下げる左腕の姿を目に焼き付け、マウンドに上がった。中日時代に経験した過去2度の中4日登板は黒星。今回は6回被安打1でホークスを救った。

 「体力と馬力が僕の長所。何とか見せたかった」。開幕前には、同い年の摂津と「お互い、けがせずに戦い抜こう」と誓い合った。30代も中盤に差しかかり、己の体と向き合う時間が増えた。週に1度は背骨や骨盤のゆがみをチェックし、臨戦態勢を整える。チームの苦境で存在感を発揮し、今季6勝目を手にした。

 天王山での連敗から一転連勝。前日の東浜から必勝のバトンを受け継ぎ、25日のバンデンハークにつないだ。試合後には、同行する和田から「ナイスピッチング!」と賛辞を贈られ、会心の笑みを浮かべた。「相手は気にせず、自分たちは全部勝つつもり」。工藤監督の残り6戦全勝宣言。おとこ気あふれる81球が、苦難の道を切り開いた。 (谷光太郎)

=2016/09/25付 西日本スポーツ=

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