タカ武田「動く球」で勝負だ

西日本スポーツ

■代表強化合宿開始

 舶来の動く球で開国だ。野球日本代表「侍ジャパン」は6日、メキシコ、オランダとの強化試合(10~13日・東京ドーム)に向けQVCマリンで強化合宿初練習を行った。初戦に先発する武田翔太投手(23)=福岡ソフトバンク=は、今回採用されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)使用球がナチュラルに変化しやすい特性を利用。打たせて取る投球で、球数制限ルールがある来年3月のWBCへアピールする。

 小久保監督は「初戦は武田です」と今強化試合の先発陣容を明かした。先陣を切る右腕は、WBC使用球で生じるズレを逆利用する構えだ。「ボールが動きやすいですね。シュート方向にも、スライダー方向にも。曲がり幅が大きくなる」。感覚を上回る変化のリスクを理解しつつ、プラスに発想。「それもうまく交えながら投げたい」と、期間限定で動く球の使い手への転身を図る。

 米ローリングス社製のWBC使用球は、NPB統一球より表面が滑りやすいほか、縫い目の山が高い。外見上はわずかな変化でも、空気抵抗が増し、変化量も増すと考えられる。もとより武田は直球がカット気味に変化するクセ球も持ち味。「どこにどのくらい曲げて入れるとか、完璧にコントロールできるわけじゃないですけど、低めに集めれば」と芯を外してゴロを打たせるイメージを描いた。

 米大リーグの約100球、中4日の先発ローテ事情もあり、外国人投手には動く球で打たせて取り、球数を抑えるスタイルが多い。WBC本番の球数制限ルールを考えれば、この投球術は武器だ。前回2013年の第3回大会では1次ラウンド65球。2次ラウンド80球、準決勝と決勝95球と大会が進むにつれ球数は緩和されるが、いずれにせよ無駄球は禁物だ。

 前回大会の例に武田は「65球と聞くときついですね」と率直な感想を漏らした。「4回は投げ切りたいし、あわよくば5回」が本音。今季ソフトバンクでは3103球で183投球回を投げた。1イニング平均17球で、計算上、65球の制限下では4回を投げきれない。「遊び球をなくして、3球勝負のつもりで」と誓った。

 それはチーム方針でもある。今強化試合は球数制限がなく、ルールを前提とした投手交代もしないが、権藤投手コーチは投手陣を集め「いかに球数を少なくするか」と通達。「2ストライクに追い込んで3球目を外すなんてもってのほか」と3球勝負を奨励した。

 武田はWBC使用球で行われた2014年の日米野球で初めて代表入り。以降、常連となった。「緊張感は変わらないですけど、いろいろ勉強できるし、楽しみながら」と力みはない。「先発で投げる以上、いい形で次の投手に回せるようしっかり投げたい」とまっさらなマウンドを心待ちにした。 (森 淳)

=2016/11/07付 西日本スポーツ=

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