ホークス大隣 「来年最後」くらいの気持ちで

西日本スポーツ

 2017年は背水覚悟-。福岡ソフトバンクの大隣憲司投手(32)が5日、ヤフオクドーム内で契約更改交渉に臨み、約20%ダウンの年俸5500万円でサインした。今季は昨夏の左肘手術で出遅れ、1軍での成績は1勝0敗で登板はその1試合だけ。しかも、先発陣で若手が次々と台頭してきた。過去2度の2桁勝利を残した左腕は、プロ11年目の来季に完全復活を期する。 (金額はいずれも推定)

 その表情は決意に満ちていた。約40分間の交渉の末、1300万円ダウンの年俸5500万円でサイン。下げ幅は20%に迫る大幅減俸だが、今季の数字を受け止めれば無理もない。登板1試合、1勝はプロ10年目でともにワーストだった。

 「1勝したと言っても、何も仕事できてない。気持ちよくサインした。また来年やっていく、という気持ちになっている」。そう前置きした上で続けた。「自分の中で、来年が最後というか、それくらいの気持ちで勝負をかけたい」。背水の思いを口にした。

 昨年8月に左肘を手術。今季の開幕に間に合うように逆算した決断だったが、思ったように状態は上がらず、春季キャンプから競争の土俵に立てなかった。出遅れた間に、千賀や東浜が地位を築いた。7月10日の楽天戦で397日ぶりの白星を挙げたが、次の登板機会はやってこなかった。

 以前は世代交代の波に自分が乗った。加速する新陳代謝の流れを認めている。それが「来年が最後」という言葉につながった。もちろん「まだ若手には負けたくないし、勝てる自信もある」と、闘争心に衰えはない。

 来年1月の自主トレは2年ぶりに沖縄で行う。そこには東浜もいる。「ライバルでもあるので。負けない、という気持ちでやる」。これまでのランニングや筋トレに加え、秋季キャンプで工藤監督が取り入れているゴムチューブを使ったトレーニングを多く導入するという。下半身を強化し直球のキレを取り戻す狙いがある。「自主トレには飯田も島袋も来る。いろいろな(キャンプでやっていたメニューの)話もして、いいなと思うところは取り入れたい」。競争意識を持って来季を勝ち抜く体を求めていく。

 今季はファーム施設の筑後に通う日々が続いた。片道約1時間のマイカー通勤。その日の登板や、今までの野球人生、そして今後を考える時間を持った。先発で1軍に残れなければ、中継ぎとして可能性を広げる選択肢も頭にある。

 「来年すぐに中継ぎ転向とかじゃないけど、今後模索するなかではそういう部分も出てくると思う」。そう理解しつつ、今は完全復活だけを追う。「自分の力で開幕ローテーションをつかみたい」。勝負の2017年へ、大隣がアクセルを踏み込む。 (谷光太郎)

=2016/12/06付 西日本スポーツ=

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