摂津中継ぎも 現状維持の4億円

西日本スポーツ

 今季まで5年連続で開幕投手を務めた福岡ソフトバンクの摂津正投手(34)が9日、来季は先発と救援の「二段構え」で臨む考えを明かした。この日、ヤフオクドーム内で契約更改交渉に臨み、3年契約の2年目となる来季を現状維持の年俸4億円プラス出来高払いでサイン。自己ワーストの2勝にとどまった右腕は、先発での勝負を最優先としながら、救援でのチーム貢献も視野に入れている考えを示した。

 ■「悔しい1年」

 記者会見での摂津の第一声は「悔しい1年」だった。登板7試合、2勝、防御率5・59は、いずれも自己ワースト。5年連続で開幕投手の栄誉を任されながら、不調に陥り、途中で戦列を離れるなど、ほとんど戦力になれなかった。責任感の強い右腕が自責の念を強くするのも当然だった。

 杉内俊哉や和田毅(今季から復帰)が抜けた後の投手陣をエースとして引っ張ってきた。その右腕が「今は投げるポジションがない」と明言。「先発の枠を勝ち取れるように頑張る」と前置きした上で、こう続けた。「チームのこともある。必要なポジションでやっていければいいんじゃないか。与えられたところで投げることが一番」。状況によっては、7年ぶりとなるレギュラーシーズンでの中継ぎ登板も選択肢に入れていることを示唆した。

 単なる思いつきではない。開幕からなかなか結果が出ず、8月3日の西武戦で今季初勝利を挙げるまでファームで再調整した。冷静に1軍の状態を見る期間があったといい「今年ずっと、頭にはあった。先発は(頭数が)いても後ろ(救援)がいない、ということがあった」と振り返った。

 先発では千賀や東浜が台頭した一方で、救援陣の新顔はスアレスだけ。五十嵐や森も好不調の波があり、守護神のサファテにつなぐ過程で、首脳陣が試行錯誤していたのは事実だ。秋山幸二前監督(本紙評論家)が率いた2009年と翌10年に救援トリオ「SBM」の一角として計141試合に登板。新人王に輝き、最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得するなどリリーバーの経験も豊富なだけに、チームの力になれないもどかしさを感じていた。

 ■若手を刺激に

 起用法は「自分が決めるところじゃない」と理解している。入団以来一貫しているのは「チームの白星が第一」-。考えにぶれはなく、首脳陣から求められた場所で最高のパフォーマンスができるように、準備を重ねていく。「(シーズン)序盤で自分を見失ったところがあった。フォームでモヤモヤしていた。今は、こうしていけば、というものは見つかった」。反省を踏まえ、オフもキャッチボールやネットスローでフォーム固めに集中している。

 来年1月は初めてグアムで自主トレを行う。「ゆっくり(体を)つくれる立場じゃない」。森や岡本に加え、復活を期す山田や育成枠の来季3年目捕手、堀内を同行させる。「(堀内は)練習に取り組む姿勢もすごくいい」と自らへの刺激にする考えだ。競争へ身を置きつつも、チームへの還元にも心を砕く。「1年間1軍で…」。シンプルな言葉ながら、やり遂げることの難しさを知った34歳が勝負の年に挑む。 (谷光太郎)

 ※金額は推定

=2016/12/10付 西日本スポーツ=

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