五十嵐初先発!? メキシコ修行で仰天“手土産”

西日本スポーツ

ウインターリーグから福岡に戻った五十嵐 拡大

ウインターリーグから福岡に戻った五十嵐

 あるかも、20年目の初先発!? メキシコのウインターリーグ(WL)を終えて帰国した福岡ソフトバンクの五十嵐亮太投手(37)が先発挑戦に意欲を見せた。福岡に戻った11日、先発で好投した現地での経験を踏まえて「可能性はゼロではない」と強調。デビューから708試合連続救援登板とプロ野球記録を更新中のベテラン右腕が持ち帰った驚きの“手土産”に、工藤公康監督(53)は本人の意向を確認する考えを示した。

 ■「新しい可能性」

 遅刻寸前のドタバタ劇の末、10月31日に出発してから41日。再び福岡空港に降り立った五十嵐が意外な手土産を持ち帰ったことを明かした。移籍後最少の33試合登板に終わったことから志願参加したメキシコWLで、登板7試合のうち5試合は先発。37歳の挑戦が大成功だったことは、表情を見れば明らかだった。

 「結果として自分のやろうとしてきたことが完全にできた。自分は短いイニングしか経験していなかったけど、長いイニングを投げることで新しい自分の可能性も見えてきた」

 ボタンの掛け違えが思わぬ産物を生んだ。所属チームとはリリーフ契約を結んだつもりが、ふたを開けてみれば先発起用。同チームのコーチがメッツ時代の同僚だった高橋尚成氏と勘違いしたことが原因だった。異国ならではのあり得ない事態もベテランは冷静に受け止め、新たなチャンスに意欲的に取り組んだ。

 まず2試合に救援後、5試合連続で先発。プロ入り後最長の8イニングや100球超え、中5日など、ローテ投手としてほぼ完璧に役割を果たした。「長いイニングを投げられたし比較的(体の)回復も早かった。(今後へ向けて)中継ぎだけではないという可能性があるだけでもかなりの収穫。先発は投げる日とそうでない日とメリハリがあっていいね」。全てが19年目で初めての新鮮な経験だった。

 ■8回&100球超え

 日本では2014年に藤田宗一の600試合を超えるデビューからの連続救援登板の日本記録を樹立。米国時代も含め先発は一度もないが、来季へ選択肢は大きく広がった。「メキシコと日本の野球は違うし、こっちで(先発を)やるには段階も必要。でも可能性はゼロではない。機会があれば喜んで受け入れたい」。ホークスは先発陣が充実しており現実的には難しい部分もあるが、ロングリリーフなどベンチの柔軟な起用にもつながりそうだ。

 1カ月余り滞在した現地での投球回は今季の27回1/3を上回る37回1/3。長く投げたことで技術面でも収穫があった。「フォームを意識的に変えて変化球もはまった。カーブとカットボールの安定感が増し、自信を持って投げられる」。新球のスプリットにも「難しかったけど次(来春)のキャンプで」と手応えがあったという。日本に1週間ほど滞在後、米国ロサンゼルスで自主トレを始める予定。異例の武者修行で新たなものを見つけた右腕はいきいきと目を輝かせた。 (小畑大悟)

=2016/12/12付 西日本スポーツ=

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