「対決したい」和田VS杉内 熊本野球教室で来季へ誓い

西日本スポーツ

笑顔で記念写真に納まる(左から)新垣氏、杉内、川崎、和田 拡大

笑顔で記念写真に納まる(左から)新垣氏、杉内、川崎、和田

野球教室で投球フォームを指導する和田 身ぶり手ぶりを交えアドバイスする杉内

 「ワッチVSスギ」夢対決だ! 福岡ソフトバンクの和田毅投手(35)と巨人の杉内俊哉投手(36)が17日、来季の“初対決”を熱望した。今季限りで現役を引退した前ヤクルトの新垣渚氏(36)や米大リーグ・カブスからフリーエージェント(FA)となっている川崎宗則内野手(35)らと、地震の復興支援を目的とした熊本での野球教室に参加。かつてホークスを支えたメンバーでの「同窓会」は大いに盛り上がり、同学年で永遠のライバルでもある両左腕は初の投げ合いを誓った。

 ■16人が熱血指導

 憧れの選手に囲まれて夢のような時間を過ごす少年たちの笑顔に負けじと、和田が甘いマスクをほころばせた。震災後初めて足を踏み入れた熊本の地。子どもたちを元気づけられるのか、抱えていた一抹の不安は、一緒に白球を追いかけた瞬間に吹き飛んだ。「逆に勇気をもらった」。忘れられない一日になった。

 前から熱望していた復興支援活動。和田にとっては、かけがえのないメンバーと実現できたこともこれ以上ない喜びだった。杉内、川崎、新垣氏…。苦楽をともにした仲間が「熊本のために」と集まった。日本一になった2011年のオフに和田と川崎は海を渡り、杉内は巨人へ移籍。和田が古巣に戻る前の14年途中には新垣もヤクルトへ移った。4人が公の場で顔を合わせるのは5年ぶり。控室でも、思い出話に花は咲き、笑い声が絶えなかった。

 中でも和田にとって刺激となったのは、杉内との再会だ。「スギが巨人のユニホームを着ている姿を初めて生で見てうれしかった。投げ合うとなったら、どんな気持ちになるんだろう。想像もつかないですけど、対戦したい」と来季の投げ合いを熱望。その思いは、もちろん杉内も共有していた。和田がリーグ最多勝に輝いた今季、自身は昨秋の右股関節手術もあり、プロ入りして初めて1軍登板がなかった。「(和田は)いい球を投げていた。僕は、彼のストレートは日本一だと思っている。対戦したいし、勝ちたい」。若かりし日から「ワッチ」「スギ」と呼び合い、お互いを意識し合いながら白星を積み重ね、切磋琢磨(せっさたくま)してきた。

 ■通算127勝VS142勝

 来季も主戦格としてV奪回の先頭に立つ和田に対し、故障明けの杉内は激しいチーム内競争をまず勝ち抜かなければいけない。それでも「対決」は2人だけの夢にとどまらない。この日、触れ合った子どもたちの願いでもある。「(日本)シリーズで投げ合うとなったら、気持ちが高ぶりすぎて、どうなっちゃうんでしょうね…」。和田は今から武者震いする。日米通算127勝の和田と日本通算142勝の杉内。時代を築いた名左腕の至高の投げ合いを、熊本へ届けてみせる。 (倉成孝史)

=2016/12/18付 西日本スポーツ=